梅宮家のハワイ旅行

 パパは「太陽」と「海」が大好きだった。

 旅行といえば絶対にハワイ。パパとママが結婚式を挙げたのもハワイ。

 90年代、正月になると芸能人はよくハワイに行った。私が「梅宮家は芸能一家だな」と感じるのも、ハワイで過ごすときだったかもしれない。

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 海を眺望できるワイキキのコンドミニアム「ディスカバリーベイ」や「カンタベリープレイス」に部屋を持っていて、旅行のときはそこで過ごした。

 パパはハワイでも梅宮家の「お料理隊長」だ。スーツケースを開けると、家から持ってきた炊飯器と料理道具が入っている。荷物はそれだけ。他はなんの準備もしていない。

 

 パパが腕によりをかけた料理を食べながら、窓の外に広がる悠然としたダイヤモンドヘッドや光輝くワイキキ・ビーチを眺める。それが小さいころからの梅宮家の恒例行事。今思うとすごい体験だ。「ちょっと芸能人っぽいな」とも思う。

 芸能人っぽいで言うと、パパはハワイで一番格式が高いゴルフクラブ「ワイアラエ・カントリークラブ」の会員だった。

 名門中の名門。お金をいくら積んでも会員になれないらしい。芸能人でさえ当時の会員はパパともう一人だけって聞いた。もう一人が誰かは言えないけど。

 私のゴルフ仲間にワイアラエの会員だって話をすると、みんなが「エー!」と声を出して驚く。

 私がワイアラエで、はじめてゴルフクラブを握ったのは中学生のころだった。

「アンナ、ここはすごいところなんだぞ」

 ホールを回りながら、そう教えられたけど、当時の私には「きれいなとこだな」「広いなあ」くらいの感想しかなかった。

 小さいころから娘に特別なものを見せ、体験させることで、ごく自然に芸能人としての価値観を身につけさせる。それがパパなりの教育だったんだと思う。