「いつもの30%しか実力を出せていなかった」と感じた“意外な選手”
――この試合のマンオブザマッチは誰になりますか。
城 中村でしょう。同点ゴールは値千金だった。早い時間に追いつけたことが結果的に勝ち点1に繋がった。あのゴールがなければ2-0になっていたので、そういう意味でも非常に価値があった。
ゴール以外のプレーでも相手の脅威になっていたので、三笘(薫)の不在を感じさせない動きを見せてくれたと思います。
一方で、もうひとつだったのが鎌田(大地)です。ポジション的にあまりプレッシャーがなかったし、普段の鎌田なら間で受けて縦にいいボールを付けられたと思うけど、そういうシーンがあまりなかった。
歩いている時間も多く、今日はいつもの鎌田の30%ぐらいしか実力を出せていなかったと思います。
――途中、交代した久保選手が少し心配ですね。
城 久保は大丈夫かな……心配ですよね。相手の膝が久保の膝上に入って、相当痛そうだったし、膝の皿を持ち上げるような仕草をしていたので、ちょっと怖い。何もなければいいけど、下手すれば重度の怪我になっているんじゃないかな。
そうなると日本にとっては、非常に痛い。三笘、南野拓実と攻撃の軸となる枚数が少ないなか、さらに人がいなくなると交代カードも含めて、難しい戦いを強いられることになるので。
「中盤がどう攻撃を組み立てていくのか」チュニジア戦のポイントは?
――初戦で勝ち点1を獲得しました。グループリーグ突破の可能性は、かなり高まったという感じでしょうか。
城 グループ内、最強のオランダ相手に勝ち点1を獲れたので、グループリーグ突破はまず間違いないでしょう。これからは、1位通過なのか、2位通過なのかというところがフォーカスされてくると思います。
決勝トーナメント1回戦の相手はブラジルか、モロッコになると予想されていますが、どちらも相当に難しい試合になるでしょう。
特にモロッコは想像以上に強い。初戦は1-1の引き分けでしたが、モロッコの攻勢をブラジルがなんとか凌いだみたいな展開だった。今ならモロッコよりブラジルとの対戦の方が日本にとっては良さそうな気がします。
――次は、チュニジア戦になります。前回大会、日本代表は初戦のドイツに勝って、2戦目のコスタリカ戦に敗れています。難しい2戦目、どんな試合になるでしょうか。
城 チュニジア戦は、日本が主導権を握れる時間が多くなると思うので、引いた相手をどう崩していくのかが最大のテーマになります。仕掛ける選手、2列目の選手がどう打開していくのか、中盤がどう攻撃を組み立てていくのかがポイントになります。
オランダ戦で堂安や久保が見せたように逆サイドまで行って相手を混乱させる、あるいは長いランニングや横幅を使って崩していくとか、個の突破、連携という部分での崩しが重要になってくると思います。
――チュニジアは、初戦のスウェーデン戦に大敗しましたが、カウンターは脅威ですね。
城 チュニジアは、日本を格上と見て、試合に臨んでくると思うので、安易に攻め急いでカウンターを喰らうと失点する可能性が高い。日本は攻めながらも常にリスクマネジメントをしないといけないでしょう。とにかく前掛かりにいって相手にハメられて、カウンターでやられるのは一番避けたい。
そういう意味で、チュニジア戦で大事になってくるのが、ボランチ。鎌田が中盤で攻守の軸になるので、彼の出来がポイントになる。コンディションが上がらない場合は田中碧の出番の可能性もありますが、本来の鎌田ならチュニジアの守備網を切り裂いていけるので、期待したいですね。
取材・文=佐藤俊
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