今、国境を越えてグローバルに展開する韓国の音楽界において、日本人の若者たちが確かな存在感を示している。現在の最前線では、メンバーの過半数が日本人でありながら韓国を拠点に実力を磨き、国内外の主要な音楽チャートや音楽番組で実績を残すグループが登場している。その代表格が6人組ボーイズグループ「NCT WISH(エヌシーティー・ウィッシュ)」。

 個性的なラップとダンススキルでNCT WISHのパフォーマンスを牽引、日韓のファンから愛されている日本人メンバーがいる。今日6月28日に23歳の誕生日を迎える、福井県出身のリクだ。

NCT WISHのリク ©時事通信フォト

 本名は前田陸。リクの歩んできた道は、K-POP業界での一般的なデビューまでの道のりと比べると、スピーディーかつ“トントン拍子”である。

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事務所入りしてすぐに“1位デビュー”

 2022年に大手芸能事務所、SMエンターテインメントのオーディションを受け、そこから練習生期間わずか1年足らずの2023年7月、同事務所のサバイバルオーディション番組「NCT Universe : LASTART」に参加。先輩練習生もいる中で、なんと最終順位1位という成績でデビューの切符を勝ち取ったのである。

2025年4月30日、ソウルスプリングフェスタ2025「The Wonder Show」でのNCT WISH ©Sipa USA/時事通信フォト

 これまで文春オンラインの特集記事「日本生まれのK-POPアイドルたち」の中で、数名のアーティストを取り上げてきたものの、リクのようなケースは珍しい。韓国に渡ってから数年間、ひたすら練習生として過酷な日々を送るというのが「定番コース」だからだ。