しかし、異例のスピードで表舞台へと駆け上がった代償は、リクの心身に負担となってのしかかる。デビュー直後から新人賞を獲得するなど、大きな注目を集めたNCT WISHだったが、それは同時に過密スケジュールと急激な環境変化を意味していた。2024年10月、所属事務所は「リクが健康上の理由により、一時的に活動を休止する」と発表。予定されていた日本ツアーへの不参加を余儀なくされ、彼の活動に一時的なストップがかかった。
多くのファンが心配を募らせる中、リクが選んだ「焦らずにしっかりと心身を休めること」はこの時代において、大正解の選択だった。一般社会においても「必死に無理しないと、生き残れない」という前時代的な価値観から、「過剰に無理をすると、生き残れない」という風潮にパラダイムシフトしている中、韓国の芸能界にも変化の兆しが見えた出来事だった。
約4カ月に及ぶ静養期間を経て、2025年2月に活動復帰を発表。復帰の舞台となったのは、2025年3月にソウルで開催されたアジアツアーの開幕公演だった。ステージに再び6人の姿が揃ったとき、会場を埋め尽くしたファンからは大きな歓声が上がった。この試練を残されたメンバーと一緒に乗り越えたことで、絆はより強固になり、存在感も地に足の着いたものへとスケールアップした。
アイドルの大先輩かつ“お姉ちゃん”高橋愛のアドバイスとは?
もう一つ、リクを語る上で欠かせないのが、いとこである高橋愛との血縁を超えた‟プロ同士の絆“である。高橋愛といえば元モーニング娘。の第6代リーダーで、日本のアイドル界のレジェンドだ。リクはNCT WISHのメンバーとしてデビューする前の2021年、高橋愛が初プロデュースを手がけたコスメブランドのモデルとして起用されている。
撮影後、高橋は自身のSNSで「想像以上に陸の表情が良かったので最高―!ってなった!(原文ママ)」と、その表現力を大絶賛。彼女はこの時すでに、まだ何者でもなかったリクの奥底にあるスター性や、カメラの前に立った際に放つ光を見抜いていたのかもしれない。
高橋は2026年3月に、音楽バラエティ番組「チェンジストリート」(フジテレビ系)に出演した際のインタビューで、リクとのこんなやり取りを明かしている。
「昨日、いとこと連絡を取りました。番組に(事務所の先輩である)東方神起のユンホさんも出演されるということで、リクがユンホさんによろしく伝えてほしいと」
「年齢差はありますが、本当に力になる弟です。リクにはリクらしくいてほしいと思っています。本当にすごくカッコいい弟です」




