「私、大谷翔平クンになりたいんです」

 父親が彼女に尋ねて、薬を飲んでいない事実を知り、今日慌ててかかりつけの病院を受診させた。担当医は症状の重さから入院を勧め、三王子病院を紹介した。

「君島さんは学生時代に躁うつ病で加療されているんですね」

「私、大谷翔平クンになりたいんです。みんなから慕われて、悪いこと言う人は誰もいない。それでいてみんなに夢を与える太陽みたいな存在。彼みたいになりたい。いや、私もなれると思うんですよ。女性だったら綾瀬はるかですよね。

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 だって癒しの太陽じゃないですか。有名になりたいんですよねー。私ワンオクが

 好きなんです。『カゲロウ』とか『We are』とか」

 私の1つの質問に対し、彼女は怒涛の勢いで話し続ける。まさにマシンガントークである。

「君を想う気持ちはカゲロウ~♪ まだ自分に素直になれない~♪」

 突然、歌い出す。上機嫌で声量も大きく、制御不能なエネルギーを感じる。

「世界が平和になったらいいなって思っています。すべての生物たちが生きていける環境が整うようになってほしいんですよね」