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「プーさんの言葉には哲学がある」

「僕自身も、子供の頃は、森の中で長い時間を過ごしたものだよ。朝、『行ってきます』と言って家を出て、夜まで帰らなかった。何をしていたのか、まるで覚えていない。今の時代、何もせずに1日を過ごすことは、稀になったよね。それをするのが下手になったとも思う。何もしないのがつまらないことじゃなかった時が、あったのに」

 マクレガーが「プーさんの言葉には哲学がある」と言うとおり、純粋無垢なところから来るそれらの言葉は、どれも的を射ていて、大人たちの心に鋭く突き刺さる。プーさんそのものはCGで、現場で同じように話したり動いたりするわけではないが、『スター・ウォーズ』新3部作でオビ=ワンを演じたマクレガーにとって、そういう撮影は手慣れたものだった。

「演技学校を出たばかりの若者が、くまのぬいぐるみを手で持って、動かしてくれたんだ。ぬいぐるみも、CGの都合上いろいろあってね。全部グレイのやつとか、首から上がないやつとか、手脚も頭もなくて胴体だけのやつとか。まるでホラーの世界だったよ(笑)」

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 心温まる映画の裏側には、そんな気の毒な姿のプーさんたちがいたのである。「撮影が全部終わった後、スタジオに内緒でこっそり持ち帰ってやった」と、マクレガーは得意げに笑うが、それはおそらく、五体満足なプーさんのはず。取り残された首のないプーさんが寂しがったりしていなければいいのだが?

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INFORMATION

『プーと大人になった僕』
9月14日(金)より全国ロードショー
http://disney.jp/Pooh-Boku