この話に佐藤は共感し、何とか助けてやれないかと金を渡すようになった。麻衣が「マンションの家賃が払えず、追い出される」と泣きついてきたときには、同じマンションの別の部屋を佐藤名義で借り、初期費用18万円のほか、毎月の家賃9万円も佐藤が負担することになった。

 出会って1年ほど経った頃、佐藤と麻衣は婚姻届に署名し、「借金がなくなり、生活資金が貯蓄できたら、結婚しよう」と約束した。

 そのために佐藤は本業のほかに最大4つも副業をこなした。麻衣に金をねだられると、言われるがままに送金していた。

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 ガソリンスタンドでアルバイトしていたときには、麻衣に店の金の横領をそそのかされ、実際に横領して麻衣に渡したこともあった。麻衣に貸し付けた金は総額1200万円にもなった。それでも「結婚してくれるんだったら、返さなくていい」と考えていた。

2400万円の借金

 同様に麻衣の毒牙にかかって殺されることになったのが三輪さんだった。三輪さんとも事件の2年8カ月ほど前、客とソープ嬢という関係で知り合った。

 三輪さんも離婚歴があったが、代々家賃収入だけで生計が成り立つ資産家一族で、結婚していた頃から昼間はパチンコ店に通い、あとはブラブラしていた。

 そんな三輪さんと出会い、麻衣は羽振りの良さに目を見張った。いつもの手口で店外デートに誘い出し、借金で困っている話をして、三輪さんからは2400万円も引っ張った。