滋賀・琵琶湖で浮遊していた不動産会社社長の遺体。防犯カメラと不審な金の動きから浮上したのは、現役ソープ嬢の星川麻衣(当時27)と、その常連客である佐藤源次(同45)の二人だった。

 なぜソープ嬢と客である2人が、資産家社長を手に掛けるまでに至ったのか。その背景にあったのは、ホスト狂いの麻衣が仕掛けた甘い罠と、1200万円以上を貢ぎながら凶行へと操られていった佐藤の異常な執着だった。

 令和6年に滋賀で起きた事件の結末とは。なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の2回目/最初から読む

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写真はイメージ ©getty

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不動産会社社長を殺害した「男女」

 佐藤と麻衣は事件の3年前、ソープ嬢と客という立場で知り合った。佐藤は離婚後、自動車部品工場で働きながら、一人暮らししていた。

 佐藤が店に3回ほど通った頃、麻衣から「5万円」で店外デートを持ちかけられた。とは言っても、性行為が伴うものではなく、食事に行ったり、日帰り温泉旅行に行ったりするというものだった。

 それを麻衣は「あなただけは特別よ」と言って、まるで交際しているかのように振る舞い、自分がソープで働くようになった経緯をポツリポツリと話し始めた。

「私は4人きょうだいの末っ子として生まれたの。兄や姉は10歳以上離れてて、両親が高齢になってから生まれた子だったから、とても可愛がられた。でも、お金がなくて、私の夢は商業科の高校教師になることだったんだけど、奨学金を借りても足らなくて、結局は大学2年で中退してしまった。それから居酒屋やキャバクラで働き、デリヘルからソープへ。今でも奨学金や親の借金の肩代わりのために働いてるの」