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社会の意識が変わる痴漢
盗撮と並んで、身近な性犯罪といえば痴漢です。
警察庁のデータによれば、痴漢の検挙件数は、2019年には2789件でしたが、コロナ禍で約1900件に激減。
その後、2022年には2233件と、痴漢には盗撮のような劇的な増加傾向はみられません。
私が、拙著『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)を上梓したのが2017年。これまで「性欲がコントロールできないモンスター」がやるものと思われていた痴漢行為は、実は「四大卒・既婚者・会社員」というどこにでもいる普通の男性が加害者の多くを占めていたこと、ストレスコーピング(対処法)の脆弱性と依存症の側面があること、そして何より重大な性犯罪であることを論じた本書は、メディアからの反響が大きく、私のもとに取材依頼が多数舞い込みました。
これと前後して、依存症治療や性暴力の専門家による類書が続々と出版され、「痴漢は性暴力である」という正しい認識が、少しずつ広がっているように思えます。
痴漢被害が深刻な東京都でも、小池百合子都知事の主導のもと、2023年に庁内横断の「痴漢撲滅プロジェクト」が発足しました。
被害実態の調査には毎年5000万円の予算が投じられ、私も有識者のひとりとして毎年データに目を通し意見を述べています。
受験期の痴漢撲滅キャンペーンも、その一例です。