6人の男性が相次ぎ不審死を遂げた「鳥取連続不審死事件」。強盗殺人罪で死刑が確定した上田美由紀は、生前「強い女ではない」「事件のことはよくわからない」と無罪主張を繰り返していた――。
後編では、死刑確定の直前に彼女が語った「最後の肉声」を公開。「平成の毒婦」と称された木嶋佳苗や林真須美への本音、そして「本当の自分を知ってほしい」と拘置所から寄せられた7000字の手記の中身とは?
ノンフィクションライターの高木瑞穂氏の文庫新刊『殺め人』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目)
無罪を主張したが…
この2つの連続不審死事件で、2人と接点があった上田美由紀は、いずれも睡眠導入剤を飲ませて水死させたとして強盗殺人容疑で再逮捕、起訴された。しかし詐欺容疑については罪を認めたが、強盗殺人については否定。直接証拠がないなか、一貫して無罪を主張してきた。
2012年、一審の鳥取地裁は上田美由紀に死刑判決を言い渡した。上田美由紀はこれを不服として控訴したが、二審・広島高裁松江支部は訴えを棄却。上田美由紀は最高裁に上告の身だった。
そして2017年8月、最高裁は「第一審・控訴審の判決は正当」として上告を棄却し、死刑判決が下された。
私が面会を重ねたのは、その判決の約2か月前からのことだった。
