「極道の部屋住み」がきつい理由

 部屋住みというのは、文字通り、事務所に住み込んで一人前の極道になるための修業をすることです。仕事は事務所の電話番や掃除、炊事、洗濯などの雑用が主ですが、基本的に事務所にずっと詰めていなければならず、自由になる時間はほとんどありません。

 地元暴走族のケツモチ(後ろ盾のこと、何かトラブルがあったときに面倒を見てくれる)をしていた組織には、先輩や友だちが入っていましたが、みんな毎日フラフラと遊び呆けていました。僕も彼らと同じような生活を送るつもりでいたのですが、それがまさか部屋住みをすることになるなんて……。思いもよらない事態に、言葉を失ってしまいました。

 しかし、自分から「若者にしてください」と頼んだ手前、「やっぱり部屋住みは嫌です」などとは口が裂けても言えません。

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 次の日から僕は部屋住みとして、親分のところでお世話になることになりました。

 このとき、僕は部屋住みというものがどういうものか、まだ詳しくはわかっていませんでした。

 実際に体験する部屋住みは、想像しているよりもずっと大変なものだったのです。

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