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18.44m離れた2人の思い ファイターズのキャッチャー・石川亮が作るドラマ

文春野球コラム ペナントレース2020

2020/07/17
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ブランクを感じさせない有原とのバッテリー

 2018年の7月から石川亮選手は3歳年上の有原(航平)投手とのバッテリーが多くなる。相性の良さが認められ、去年は開幕してから8月までは、ほぼ有原投手が投げる日はスタメンだった。

 ただ、ジャイアンツから宇佐見(真吾)選手がトレード移籍してきたあたりから出番が減り8月12日に抹消。そのままシーズン終了まで戻ることはなかった。去年パ・リーグ最多勝となった有原投手の15勝のうち10勝をリードしていただけにその悔しさはどんなにかと想像した。

 そして、今年、石川亮選手の1軍初スタメンマスクは有原投手の先発日となった。7月10日、金曜日、京セラドーム。開幕から3試合、まだ勝ちのない有原投手が今年初めて石川亮選手とバッテリーを組む。公式戦では去年の8月10日以来。

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 2人はブランクを感じさせない相性の良さを見せた。7回まで得点圏にランナーを許したのは3回裏だけ、有原投手は7回まで投げて2安打無失点。有原投手のコメントには「いいリードをしてくれて、そのリード通りに投げられた」とあった。きっと思いの重なるあの瞬間もあったに違いない。この日はサヨナラ負けで勝利は消えてしまった、でも2人の間にはまた新たな信頼関係が生まれたと思う。

 この日は今年のプロ野球が観客を入れての初めての試合でもあった。最後までしびれる展開で、後半はキャッチャーも清水(優心)選手に代わって、ポジション争いの厳しさも感じた。敗れたけれど、何か流れが変わるのではと感じた試合だった。

 今日はそこから1週間の金曜日。ローテーション通り有原投手の出番なら、今夜、スタメンマスクを被るのは誰なのか。有原投手の今季初勝利でバッテリーを組むのは誰なのか。

 もっと言えば、吉田輝星投手も2軍で好投を続けて1軍昇格をアピールしている。その時にマスクを被るのは誰だろう。去年の初勝利は石川亮選手がリードしている。まだシーズンは長い、キャッチャーが作るドラマを私はとても楽しみにしている。

 実は北海道の七夕は気候に関係して行事は8月7日にするところが多い。私の育った札幌も同じ。いまはわからないけれど、昔の小学生、少なくとも私の周りは、北海道の子は2回ねがいごとが出来てお得、という解釈だった。

 さ、もう大人だけど2つ目のねがいごとを考えようか。

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