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藤沢駅前の再開発で50年続く「立ちそばの名店」はどうなる?――自家製コロッケそばの味を守れるか

2019/11/12
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「新月」といえば「コロッケそば」

 店の入り口にずらっとお品書きが書かれている。冷やしのメニューもたくさんあり、目移りするのだが、「新月」に来ると頼むのは「コロッケそば」である。

 大宮駅東口のすずらん通りにある「つくば本店」同様、コロッケは自家製でイモがゴロっとしていて、ずしりと重い。柳家喬太郎師匠にも是非食べてもらいたい一品である。

「新月」はそばもうどんも自家製麺している。つゆもコロッケも自家製、手作りである。天ぷらそば用の天ぷらは仕入れているそうだが、日替わりの天ぷらは自家製でそれを楽しみに来店するお客さんも多いという。

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日替わりの自家製天ぷらやコロッケが人気

 つゆはきりっとした返しの利いたタイプで出汁が香る。そばは平打ちの自家製麺で、この平打ち麺が「新月」の代名詞だ。

 つゆと平打ちのそばとコロッケの味がバランスよく三位一体となって、旨さを伝えてくる。

自家製のコロッケがうれしい「コロッケそば」(390円)
ゴロっとしたコロッケがたまらなくうまい