新元号の発表にはじまり、生前退位、即位、即位礼、パレード、国民祭典、大嘗祭まで、2019年は、まさに“天皇尽くし”の一年となった。

 では、天皇関係で「今年の名言・迷言・珍言」を選ぶとすれば、何になるだろうか。

11月10日、祝賀パレード ©JMPA

「令和おじさん」、新元号の最有力案「天翔」

 候補となる言葉はすぐに思いつく。新元号を発表した菅官房長官は「令和おじさん」と呼ばれ、出典の『万葉集』は一時品切れになった。

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「桜を見る会」での菅官房長官 ©︎文藝春秋

 新元号の有力候補に上ったという「天翔」も捨てがたい。「読売新聞」によれば、安倍首相が強く推していたが、葬儀会社で使われていたため最終候補から落ちたという(「新元号『政府の最有力案』葬儀社名に使われ断念」)。

 個人的には、ゲームの「信長の野望」シリーズを連想するけれども、いわれてみれば、最近の保守派が喜びそうな字面ではある。

4月30日、退位礼正殿の儀 宮内庁提供

 そのいっぽうで、安倍首相が、退位礼正殿の儀で「国民代表の辞」の「願ってやみません」を「願っていません」に読み違えただの(これは滑舌の問題だと思うが)、丸山穂高衆院議員が、饗宴の儀で酔っ払って佳子内親王に「『ウェ~イ』って感じ」で「殿下! 殿下!」と絡んだだの(FNN PRIME、「佳子さまに『殿下! 殿下!』突然割り込み『ウェ~イ』…『饗宴の儀』での丸山穂高議員の泥酔疑惑」)、今年ならではのイベントと関係した「疑惑」も取り沙汰された。

10月29日、「饗宴の儀」3回目の紀子さまと佳子さま