放送終了後に、決勝進出を決めた両チームに数分ずつインタビューした。
8月1日、チーム渡辺「所司一門」
――決勝ではどこに注目して見てもらいたいですか? チーム渡辺では、壁のホワイトボードにその日の対戦表と両チーム3人の残り局数を書いて作戦を練ってきたようですが。
渡辺 これ、書いているのはうちのチームだけなのかな。
近藤 うちのチームだけみたいです。
渡辺 1局ごとに状況が変化するから絶対に書いたほうが分かりやすいと思うんだよね。(相手が確定してからの1分の作戦会議とは別に)うちらは1人が対局している間も、残った2人がこれからの展開を予想し、いろいろなパターンを考えて作戦を練っています。次はこういうオーダーが一番勝率が高いだろうというのをよく話し合って決めています。
――渡辺リーダーらしい緻密な作戦で決勝も戦うということですね。
渡辺 相手の出方を見ながら臨機応変に。対局が進むうちにメンバーの調子も分かるので、それも勘案しながらオーダーを決めていこうと思います。
――決勝まで3週間あります。それまでに練習はしますか。
近藤 集まったりはせず、これまで通り個人個人で練習です。僕は奨励会三段と練習するかも。あとは対策を練ります。
石井 僕も対策は練ります。フィッシャーではないですが、ソフトと20秒将棋とか短い持ち時間で練習しようかと思っています。
渡辺 作戦は練りますが、フィッシャーの練習はしないかな。あとは、相手が決まる準決勝第2試合は見たいです。この局面なら自分はこう指すと考えて、脳を鍛えようかと。
――準優勝以上で賞金が出るということで、お話しされていた通り、所司一門のグッズを作りますか? 優勝された場合は豪華になったりは?
石井 全額使うわけでないから(笑)。
渡辺 扇子だとしたら、1本作るのに2000円くらい? いや、これから考えます(笑)。
8月8日、チーム永瀬「バナナ」
――今日を振り返っていかがですか? 反省などはありますか。
藤井 (2勝0敗の)増田さんは素晴らしかったです。
増田 今回(ネット将棋の)将棋倶楽部24の早指しで10~15局くらい練習してきました。強い方もいるので。今日はその成果が出たかなと思います。
藤井 今日は(自分は)将棋の内容的に練習が足りていないのかなと思ったので、決勝までに練習していい状態で臨みたいです。展開的にフィッシャーに向かないものもあるので、そういう展開にならないように。
――藤井棋聖は第1回、第2回のAbemaTVトーナメントで連覇していらっしゃいます。そのときは練習されたのですか。
藤井 いや、してないです。運がよかったです。
永瀬 実力ですね(笑)。
――このチームの作戦会議室からはいつも明るい笑い声が漏れています。面白い話をしているのでしょうか。
永瀬、藤井、増田 ははははは。
永瀬 いや、建設的な話をしていると思います(笑)。面白い話は特にないです。自分がおかしなことを言っているかもしれないけれど。
――チーム渡辺が勝ち上がった、先週の準決勝は見て研究はしますか?
永瀬 見る時間があるかは分からないけれど要点だけでも。
増田 「チーム渡辺」は3人とも戦型などがある程度分かっている相手なので。
――決勝ではどこに注目して見てもらいたいですか?
増田 団体戦はオーダーの読み合いが大事。決勝ではそのあたりが見どころになるのではと思います。
永瀬 集まったりはしませんけれど、当日は放送開始よりかなり早くここに集合なので、その時間を利用して作戦を練りたいです。
さあ、初のチーム優勝に輝くのはどちらか。決勝戦は、8月22日(土)17時から放送される。
写真=杉山秀樹/文藝春秋
INFORMATION
ついに決勝!第3回AbemaTVトーナメント<チーム渡辺 VS チーム永瀬>
その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。