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KARAはカニカマで吐血、BTSは鶏ムネ肉で栄養失調

 その激しいダイエットのために、体調に異変があったと明かすアイドルもいる。

 KARAのメンバーだったパク・ギュリは、2015年6月のMnet番組に出演し、無理なダイエットで吐血をしたことがあると、次のように告白した。

「カニカマ1つで1日を持ちこたえながら、忙しいスケジュールのため、寝る時間は3、4時間しかなかったのに一生懸命運動をした。そうしているうちに、舞台で貧血になった。逆流性食道炎となり、吐血をしたこともある」

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KARAのメンバー。右から2番目がギュリ ©AFLO

 実力派ガールズグループとして知られる「MAMAMOO」は、ダイエット薬を服用した事実を打ち明けた。2020年11月にKBSテレビに出演したMAMAMOOのメンバーらは、「数日間断食をしていたが、さらに腸掃除の薬を飲んで、救急室に運ばれた」「食欲抑制剤を飲んで2度も倒れた」などの衝撃的な経験を披露した。

 ダイエットによる辛い経験はガールズグループだけではない。男子アイドルもダイエット問題を避けられない。

 2017年にSBSテレビに出演したBTSのJINは、デビュー1年前にダイエットのために1年間、毎日鶏のムネ肉2パックだけを食べて、栄養失調になったことがあると告白した。

 デビュー当時、JINは身長179センチで体重64キロだったが、「ファンにもっと良い姿を見せたかった」と打ち明けた。BTSのJIMINも、やはり練習生の時、「ふと鏡を見ながらもっとハンサムになりたいと思って」、10日に1食だけ食べるダイエットをしたことがあるという。

NiziU公式Twitterより

J.Y.Parkも「週に5日は1食のみ」

 NiziUの“生みの親”J.Y.Parkこと、パク・ジニョンも、自身の歌手デビュー以降、週に5日は「1食しか食べない」という厳しい自己管理を続けている。

 パク・ジニョンは、ダイエットをする理由について、「70歳までダンス歌手として活動したいから」と話している。Niziオーディションの中でも、福岡出身の参加者、池松里梨愛に「体重はダンスに直接影響を与える」として、軽くて切れのいいダンスのためには体重調節が必要だと、体重管理の重要性を強調した場面があった。

 アイドルのダイエットがどんどんエスカレートしていることで、韓国社会ではアイドルの健康を懸念する声も多くなっている。ただ、「見せる音楽」を武器とするK-POPシーンにとって、華やかなパフォーマンスで舞台を際立たせるためには、アイドルのダイエットは「宿命」という側面もあり、その是非について議論が続いているのが現状だ。