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「昇格させたい人」「降格させたい人」を名指しで

「会長は『昇格させたい人』『降格させたい人』を名指しで書かせるアンケートを人事評価を行うタイミングで行っています。もし『降格させたい人』に名前が書かれた場合は人事が周辺の社員に聞き取りをして、評価が妥当だと判断されると降格させられてしまうこともあります」

「降格させたい人」に関するアンケート

 しかも降格に際しては、上長から「自分から降格を申し出るように」と指示されることもあるというのだ。対象となるのは「産休・育休をとる女性社員」だ。A子さんが語る。

「産休・育休をとる女性社員」の降格

「主任や次長など、役職に就いている女性社員は産休・育休を取得する場合には職務解任処分、つまり降格する方がほとんどです。ただ、会社が妊娠・出産などを理由に一方的に降格人事をすることは法律で禁じられているため、ある先輩社員は妊娠が発覚した際に、上司に促され、自ら役職を降りる旨と『ご迷惑をおかけして申し訳ございません』と綴ったファックスを会長宛てに送付していました。指示されなくても『慣習だから』と自ら降格を申し出る方もいました。あくまで“自己都合”で降格するので、社内に公表される場合には『本人からの申し出により』と表記されます」

 降格時期は女性社員が会社に妊娠を報告するタイミングによるというが、多くが産休に入る前に降格されるのだという。

「産休・育休が明けて復職してからも肩書は元に戻らず、子育てをしながらもう一度昇進を目指す必要があります。育休中に上司から『いつ戻ってくるのか』と催促メールが送られてきたという女性社員は、それに耐えかねて通常1年とれるはずの育休を4カ月にして復帰した人もいました」(同前)

社員が降格した際の「通達」

 妊娠・出産・育児等を理由とする不利益な扱いは、マタニティハラスメントとして男女雇用機会均等法9条3項、育児・介護休業法10条により禁止されている。

 東京労働局の担当者が語る。

「会社から一方的に降格することは男女雇用機会均等法、育児・介護休業法における不利益取り扱いにあたります。一方的ではない場合も、本人の意に反して、降格を申し出るように強要することがあった場合は、同様に不利益取り扱いに当たる可能性があります」

DHC本社

「文春オンライン」特集班はDHCに文書で事実確認を行うとともに、吉田氏へもインタビュー取材を申し込んだが、期日までに回答はなかった。

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