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続いて、シンプルな温かい「かけそば」(600円)を追加注文
あっというまに「茶そば」を食べてしまったので、おすすめの「かけそば」を追加で注文してみた。程なく登場した「かけそば」の甘汁に泳ぐ「茶そば」があまりにもきれいで見入ってしまった。かいわれ、梅花麩、さらしねぎをのせたシンプルなものだ。
温かいそばはお茶の香りがさらに前に出る。つゆもしっとりとじんわりと出汁のうまみを放っている。
大衆立ち食いそばのチェーンではあるが、目を閉じてじっくりつゆを味わえば、それはもう上質な老舗の味に等しいと感じた。しかも、このゆったりと落ち着いたデザインの店内には、竹下通りの静寂が広がっていた。
コロナ禍など知る由もなくオープンした「茶蕎麦専門店 吉そば」の現在
原宿のノアビルは「茶そば」だけでなく、1階隣には「NOA COFFEE」、地下にはプリクラ店、2階には株式会社ノアの本社がある重要拠点である。「茶そば」に対しても相当の思いがあってオープンさせたのだと思う。
竹下さん(竹下通りの竹下さんというのがなんとなくユニーク)に、オープン当時の話を少し聞いてみたところ、これがすごく面白い内容だった。
もちろん、コロナ禍など知る由もなくオープンしたわけで、当初は観光客やインバウンドを想定していたという。
しかし、非常事態宣言で平日はほとんど人が通らない日々が続いたという。秋になりようやく人通りが増えてきたといってもまだまだ通常の半分にもならないという。土日にどうにか集客できるようになってきたという状況だという。