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高い演技力が評価、YouTubeではガチオタぶりも

――続いてラストです。5人目のもっと売れていいのに俳優は本郷奏多さんですね。

「文春オンラインTV」より

田幸 「すっごい売れてるじゃん。誰でも知ってるじゃん」とみなさんから怒られそうですが……。彼はまだまだ中学生、高校生もできるような役者さんでいらっしゃるのに、実は30歳になったんですよね。そして30歳の目標を記者会見で聞かれた際に、「ブレイクしたい」と答えていたんですよ。「売れてるじゃん」と思ったんですけど、彼のなかでもブレイクしきれていない感覚があるんだなと。少年時代から演技もうまくて、魅力的で、どうしてブレイクまでにいかないのかというのを常日頃考えているんですけど。

――常日頃ですか(笑)。

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田幸 はい(笑)。人気漫画やアニメの実写化って作品も俳優もたいてい叩かれますが、本郷奏多さんだけはいつも絶賛されるんですよね。「彼はすごくよかった」「そっくり。再現度がすごい」と。信頼感が抜群なんです。

 ご本人もおっしゃっていますが、人間以外の役をたくさん演じてこられているんです。先日も「大江戸もののけ物語」(NHK)で妖怪の天の邪鬼役を演じていましたが、とてもお上手なんです。大河「麒麟がくる」で演じた近衛前久役も、気高さや美しさ、扇使いの優雅さが、現代の人じゃない、本当の貴族じゃないかと思うぐらいの美しさがありました。

 彼は頭もいいし、演技も研ぎ澄まされて洗練されています。ただ一方でちょっとエッジが立ちすぎて入りにくいところもあるんですよね。

――カルチャー好きの若い世代に人気があるイメージです。

田幸 YouTubeチャンネルも始められたんですけど、ガチオタぶりが本当に素晴らしくて。ものすごく手間をかけたガンプラや、ポケモンカード、ゲームなどを紹介して、映像の編集も自分でされている。本郷さんのガチオタぶりに、コメント欄が混沌としたことになっているのも興味深いんです。例えばガンプラが好きな人とかゲームが好きな男性層が「俺たちじゃん、この人」と共感して、とてもマニアックな書き込みをしていて、もう何のお話をしているのか正直よく分からない(笑)。ある種、男性のアイドルになっているんです。