昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

特集女芸人の今

2021/02/23

――以前のインタビューで「女芸人ってくくられるのが嫌だ」とおっしゃってましたよね。

鳥居 あぁ嫌いなんですよ、私。時代錯誤もいいとこですよ。多様化の時代にまだ女芸人でくくるかと思いますよね。紅白もそうじゃないですか。まだ紅白で分けてるの、まだ対決してんのっていう。そこの勝敗別にそこまで気になってませんけど。

 

――たしかに毎年どっちが勝ったかわからない。

鳥居 勝った方がなんかもらえてるかすらあやふやじゃないですか。看護婦さんも看護師さんになる時代に、女芸人はまだ女芸人かい、みたいな。マイノリティーだって言いたいんでしょうね。

芸事は男の職業だと思ってる人がいまだにいますよ、先輩にも

――そうか。お前たちはマイノリティーなんだぞって言いたい。

鳥居 男の芸人の中にもそういう、頭の固いやつがまだいるんですけど。そういう人ほんとに腹立ちますよね。芸事は男の職業だと思ってる人がいまだにいますよ、先輩にも。

――鳥居さんも何か言われたりしましたか。

鳥居 私ね、なんにも言われない。怒られたことゼロなんですよ。鈍感だからかな。女芸人とも言われたことないな、なんでだろう。

 あとネタのジャンルが似通ってるとライバル扱いされるじゃないですか。私、なんでかわからないけど「鳥居さんは泰葉さんと仲いいの?」とか「ライバル?」とか言われたことがあって。なんで泰葉さん? 泰葉さん、芸人なのでしょうか。

――泰葉さん、生き方は芸人さんぽいけど……。

鳥居 「女芸人は弱者」みたいに思われているのか知らないけど、「恥ずかしい感じになっちゃうから笑ってあげなきゃ」が働いていると思うんですよ。女芸人がネタやる時ね。それって私はいらねぇなと思って。

 面白かったら笑って、面白くなかったら笑わなきゃいいだけなのに。忖度というか、「女芸人」という見方がよろしくないなと思う。

 

――テレビが求めてくる女芸人像みたいなのも、ありますよね。やたら恋愛トークさせたがったり。

鳥居 ある、ある、ある。モテないとかね。結局は、かわいい人や女優がやってる変顔と一緒で歪なものを見せたいのかな。ちょっと変ですよね、というか。

 昔、松竹さんのライブに出させていただいた時にTKOさんがいて。ライブで私がボケて木本さんが頭叩いてツッコんだ時に、客席が「えー」ってなっちゃったんですよ。女が男に強く突っ込まれてかわいそうって思われたのか。それすごいこっちが申し訳なくなっちゃうから、木本さんに。

 でもああいう時どんなリアクションをしても無理なんですよね。女を叩いてるという事実なので。だからもう難しいなと思う。