文春オンライン

「その人間関係、本当に必要ですか~?」買い物依存、ギャンブルではない“意外過ぎる”借金の理由1位とは

『督促OL 奮闘日記』より #6

2021/03/28

source : 文春文庫

genre : エンタメ, 読書, 社会, 働き方

信用情報とは

 クレジットカードの「クレジット」とは信用という意味を持ちます。

 日本でもっとも古いお金の借り入れの記録が残っているのは、なんと奈良時代だとか! でもこれは担保を取るお金の貸し借りの記録です。

 クレジットカードやキャッシングのような、無担保による貸し付けが一般的になったのはまだまだ最近のことなんです。

ADVERTISEMENT

「無担保」とは、考えてみれば赤の他人になんの保険もかけずお金を貸すということですからなかなかスゴイ、私だったら個人的には怖くてとてもできないと思います。

 そう考えるとクレジットカードや無担保のキャッシングのシステムは、「必ず返してくれるだろう」という人間の善意によっているところが大きいのかもしれません。

 カード会社は最初に審査をして「この人はお金をちゃんと返せる」と判断をした上でお客さまにカードを発行します。

 だから、万が一お客さまがお金を返してくれなくても、それは「貸せる」と判断して融資をしたカード会社の責任になります。人からお金を盗めば犯罪になりますが、カード会社から借りたお金を返さなくても捕まることはないのです。

 その代わりと言ってはなんですが、カード会社はちゃんと滞りなく、支払える範囲で利用をしているか、踏み倒したりすることがないのかなどを常にチェックして、お客さまの記録を残しているのです。

 その記録が「信用情報」と呼ばれるものです。カード会社は定期的に信用情報をチェックして、どこかの会社で長期に延滞をしたり、事故(債務整理や自己破産など)の記録がないかを調べています。

©iStock.com

 調査をしたときにもし信用情報に延滞記録や事故情報があれば、カードを使って買い物やキャッシングができなくなったり、新しくカードを作ったり車や住宅のローンを組む際の審査に影響が出てくるのです。

信用情報が傷つくまえに

 でも、この信用情報自体まだまだ仕組みが不透明なブラックボックス状態です。

 利用者の取引記録を残しておく期間や、カードを作るときの審査基準なども各会社によってまちまちで、信用情報が傷つかないように、「ここまで気をつければ大丈夫!」とハッキリ断言することはできません。

 でも最近この信用情報には、分割で買った携帯電話や奨学金の返済の延滞なども記録されるようになりました。以前よりも、信用情報は私たちの生活に関わりが深くなっているのです。自分は若いしまだカードを持っていないから関係ない、というわけではないのです。