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なぜこれを自販機に? 昭和レトロな「謎の自販機」ベスト30 生うどん、焼肉弁当、白米付きボンカレー、手袋、乾電池…

レトロ系自販機の第一人者が選んだベストは?

2021/04/17
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12位「ビール自販機」

12位「ビール自販機」
12位「ビール自販機」
12位「ビール自販機」が設置されていた店

「広島県の三段峡付近で発見したアサヒビール自販機。古い酒屋さんの前に置かれていたがすでに非稼働となっていた。商品写真すら無いブランドロゴ一発という潔いデザインが渋い。1970年代から設置されていたが現在は撤去されている。サッポロビール自販機は1980年代後半の機種で現在も新潟県新潟市の『ポピーとよさか』というゲームセンターで活躍中だ。酒自販機と同様に現代ではほとんど絶滅したビール自販機。酒類を自販機で気軽に買えていた時代が懐かしい」

11位「ハンバーガー自販機」

11位「ハンバーガー自販機」
11位「ハンバーガー自販機」

「コインを入れてボタンを押すと、冷蔵されたハンバーガーが中の電子レンジで温められ、1分後に持てないほど熱い紙箱に入った商品が出てくる。マクドナルドが初めて日本でオープンした1971年に登場し、最盛期の80年代には全国のサービスエリアや当時流行していたゲームセンターやボウリング場、そしてスイミングプールなどで沢山の自販機が活躍していた。現在では10台ほどがオートレストランなどで生存しているが、特に群馬県に多く残っている。

 ハンバーグでおなじみのマルシンフーズが製造していた『グーテンバーガー』はチーズバーガーやテリヤキバーガーもあり特に人気が高かった。200円ほどで手軽に買えるアツアツのハンバーガーは意外においしかった。子供心に憧れでもあり、私の懐かし自販機巡りの原点ともいえる自販機だ」

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10位「トーストサンド自販機」

10位「トーストサンド自販機」
10位「トーストサンド自販機」

「1975年に登場したトーストサンド自販機はハンバーガー自販機よりはマイナーな存在で、1980年までに約300台が製造された。規模の大きめなオートレストランやゲームセンターなどで稼働していた。専用の厚めのアルミ箔に包装された商品が、自販機内の電熱ヒーターでこんがりとプレスされてやけどしそうな熱さのトーストサンドが40秒ほどで出てくる。とろけるチーズやハムなどがサンドされていて、シンプルだがおいしい。

 現在では各地で16台が生存しているが、新潟県燕市の『ホテル公楽園』では80年代の激渋な雰囲気そのままのゲームセンターにこの自販機などが置かれ、ビールのつまみに熱いトーストサンドを楽しむことが出来る」