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「あんなに早く解けたら、詰将棋がたくさんできていいな」

――詰将棋解答選手権にもよく出られていましたね。全国各地で行われる一般戦部門では、時間を余らせて全問正解していました。

山根 一般戦の全問正解者は全国にたくさんいます。中学生のとき、私が制限時間60分のところ、35分で6問解き終えたのですが、奨励会員でオープン参加していた黒田五段は9分で解き終えていました。「あんなに早く解けたら、詰将棋がたくさんできていいな」と羨ましかったです。

 

――早く解けると、その分解ける詰将棋の数を増やすことができるから羨ましいのですね。発想から詰将棋愛にあふれていますね。名人に挑戦中の斎藤慎太郎八段が「詰将棋を愛しています」とおっしゃっていましたが、山根先生もそんな感じですか。

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山根 はい、詰将棋を愛しています。東京に出てからは、詰将棋解答選手権の「チャンピオン戦」(一般戦と初級戦は全国各地で行われるが、チャンピオン戦は東京と大阪、特設会場の名古屋で行われていた)に、ちょっと電車に乗れば出られるのも嬉しかったです。詰将棋好きのお祭りで、1日詰将棋への愛をぶつけることができる日と、とても楽しみにしていました。それが、コロナ禍で2年連続中止になってしまって、残念です。

――「チャンピオン戦」は、藤井聡太二冠が連続優勝していることでも知られますね。棋士や奨励会員、詰将棋を得意とする有名アマが集まり、かなり高度な詰将棋が出題されます。

山根 愛媛から大阪会場のチャンピオン戦に出た高1のとき、小5の奨励会員だった藤井二冠が参加していたのです。第1ラウンドは90分で6問の出題で、20分くらいで退室した子どもがいました。「あれ、お手洗いかな」と思ったけど戻ってこない。後から、その子が第1ラウンドを20分で全問正解したと知り驚きました。私は90分全部使いました。多分、それが藤井二冠を初めて知ったタイミングでした(その2014年3月、藤井二冠は第2ラウンドであまり正解できずに総合23位。翌2015~2019年に5年連続優勝している)。

詰将棋解答選手権の一般戦(松山会場)で2位に入った小6のとき。賞品にもらった詰将棋の本は、家でも熱心に解いた(山根ことみ女流二段提供)

ピタッとした服より、ゆったり目の服が好き

――山根先生のファッションについても教えて下さい。よくワンピースをお召しになっていますが、お好きですか。

山根 ピタッとした服より、ゆったり目の服が好きで、ワンピースにはそういうものが多いので、よく着ています。今日、着ているのはUNITED TOKYOのワンピースで、個性的なデザインが多く好きなブランドです。最近、気に入った服を値段をよく見ないで買ってしまい、「貯金が減っちゃう」と少し後悔することもありました。