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「ウルザズ・サーガ」ブロック(1998~1999年)
マジック人気が高潮する1998年に発売された「ウルザズ・サーガ」は、「マジック」の黄金時代を象徴するエキスパンションである。しかし「サーガ」は同時に、数多くの禁止カードを生んだ“いわくつき”のセットでもあった。新しく印刷したカードが強すぎたのだ。
「サーガ」ブロックのオーバーパワーぶりは、シングルカードの市場価格にも現れている。カードの再利用を可能にする《ヨーグモスの意志》や、無尽蔵のマナを生み出す《ガイアの揺籃の地》と《トレイリアのアカデミー》など、強力なレアカードが目白押しだ。
「テンペスト」同様に、意外なカードが高騰している例もある。たとえば、当時“はずれ”として扱われていた《セラの聖域》の価値は100円程度だったが、現在ではそれが見直され、10000円を越える高値を付ける。「ウルザズ・デスティニー」の《金属細工師》は、同セットで一番人気の《マスティコア》と雰囲気が似ていることから、いつも引いた人にがっかりされていたのだが、今ではその《マスティコア》よりも人気のカードになった。
極めつけと言えるのが「サーガ」にアンコモンとして収録された《花の絨毯》で、うな重の梅と同じくらいの値段をつけている。発売当時はまったく使われなかったが、現代のエターナル環境では活躍しているようだ。