希美 そういう時間を作ることはすごく大事。どんなにもめていても、一度は好きになって人生を一緒に過ごそうと思った相手じゃないですか。女の人は子どもを育てていると、どうしても強くなっちゃうというか……。ときには相手に自分を委ねる機会を作ると、また距離が縮まるんじゃないかな。
――3人目、4人目のお子さんも誕生して。すっかり安定感のある夫婦、という印象です。
太陽 結婚前、彼女は「仕事をやめてもいい」って言ってたけれど、もし本当に仕事をやめていたら「なんで私だけ」という思いがわいていたんじゃないかな。
希美 どっちかだけが我慢とか、どっちかだけが頑張っていたら絶対無理だったと思います。2人一緒に頑張って乗り越えてきたから、今の幸せがあるんだって、最近すごく思います。
太陽 子どもたちが頼ってくるから、自分たちがしっかりしなきゃならない。自然とそういう気持ちも生まれますね。
希美 ホントにそう。親としても夫婦としても、子どもたちに成長させてもらってます。子どもが増えるたびに、経験値も増えていくし。
太陽 余裕が出てくるよね。仕事と同じで、就職したての1年目はいっぱいいっぱいだけど、10年も勤めていれば、基本を踏まえて応用もできる。子育ても一緒です。
幸せを運んできてくれた三男「幸空」
希美 そんな感じで、3人目が生まれた頃には、今のような夫婦の関係性はでき上がっていました。ただ、世間的にはまだまだ厳しかった。風向きが変わったのは、4人目、幸空の妊娠を発表したあたりです。それまで、カップラーメンを食べたら「手抜きしている」と言われていたのが、「親近感がもてる」に変わりました(笑)。
太陽 結婚当初はいろいろ言われたし、2人でたくさん悩んできたけれど、「皆さんが納得するような間柄でいよう」と逆に頑張れる力にもなっていました。最近やっと応援してくださる方が増えて……。僕、ここ最近は毎日24時間、仕事と育児しかしていないんです。ただそれがまったく苦じゃない。むしろ幸せなんです。
希美 私もそう! 以前は「遊びに行きたいな」「一人の時間がほしい」と少なからず思っていたんですけど、今は「遊びに行くなら、当然、子どもと一緒でしょ」と思うし。
太陽 それが原因でもめたのにね……。不思議だよね。ただ、子どもは3人、となんとなく思っていたから、4人目を授かったとわかったときは、2人で笑っちゃったよね。