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今日イケるんじゃないみたいな日に限って…

「ところで、泊まりがないってことは、会ってはいるけど、セックスは少ないってこと?」

「ハハハ、学生のときはけっこうしてたんですけど、互いに働き始めるとなかなかタイミングが合わないというか、それで今日イケるんじゃないみたいな日に限って生理、みたいな……やっぱどっちも女性なんで」

「期間が長くなると、精神的なこととか、セックスの内容とかに変化はあったりする?」

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「いやあ、そこはお互いに好奇心が旺盛なんで……」

「オモチャを試したりとか?」

「使いますね。誘うときって、だいたい私がして欲しいときなんで、私が攻めてもらってますね。私が攻めたいなってときは、ペニバンを使って向こうに入れたり……」ペニバンはペニスバンドの略。それは互いに使用するのかと尋ねると、彼女は首を横に振った。

「私自身は挿入があまり好きじゃないんで、自分に入れてもらうことは少ないですね」それを聞いた私は、そういえばカオルを以前取材したのは、彼女が“処女風俗嬢”だったからだということを思い出す。

©iStock.com

カオルにとっての“処女”

「あのさあ、前に取材したときは処女だと話してたじゃない。その後はどうなったの?」

「あ、失くしましたぁ、フフッ」

「それはさっき話したパパ活でのこと?」

「いや、××(SMクラブ)で働いてたときに、すごい仲良くしてくださったお客さんがいて、その人がすっごい本番したがって、私が冗談で、『辞めるときにやらせてあげますから~、もう言わないでください』って言ってたんですけど、そうしたら辞めることになっちゃったんで、そのことを話したら、『じゃあ、入れていいんだよねえ』ってなって……」

「それは最後の出勤日にってこと?」

「いや、SNSで繫がってたんで、辞める前に伝えたんです。そのとき」

「それで向こうが店に来て、やった、と」

「やった、と、ハハハ」

 つまり、前回のインタビューで話していた処女を堅持するとの意志は、その場をやり過ごすための口約束によって、簡単に崩れたことになる。しかし、一旦口にしたことを遵守する姿勢は、彼女もまた律儀というか……。ただまあ、カオルにとって処女というのは、正直どうでもよかったのだろうとも思った。

「相手はいくつくらいの人?」

「えっと、5、60くらいの人」

「一応聞くけど、そのときはなんか感慨はあった?」

「う~~~~~~ん、いやあ、そこまでなかった、ハハハハハ」