「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」(93年)で審査員特別賞を受賞してから、テレビやバラエティ、CMなどに次々と出演されてきた加藤晴彦さん(46)。今では2人の子供のパパにもなった加藤さんは、これまでの芸能生活をどう振り返るのでしょうか。デビュー当時の意外すぎる“秘話”や、人気番組だった『あいのり』『どうぶつ奇想天外』の裏話を、加藤さんが愛する地元・名古屋で聞きました。(全3回の1回目/#2へ続く)
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39歳での結婚は大きな転機だった
――今はご家族で名古屋にお住まいなんですね。
加藤晴彦さん(以下、加藤) いずれ結婚したら家族と名古屋に住むというのは、若い頃からずっと言っていたんですよ。それこそ10代の頃から、東京で仕事をしていても、翌日が休みだったら最終でもいいからこっちに帰ってきて、1泊したりして。だから、昔から東京の家はほとんど倉庫みたいな感覚なんです。新幹線に乗っちゃえば、すぐ近くですし。
――39歳でご結婚されて、いまはお子さんが2人?
加藤 長女が5歳、長男が2歳です。人生の中でも、結婚はやっぱり大きかったですね。これは綺麗事とか、のろけとかじゃないんですけど、今でもずっと、妻と子どもたちに感謝しながら生きてるんですよ。これだけ世の中に男の人と女の人がいる中で、僕はベストワンと結婚したんじゃないかなって思うくらいで。妻とは知り合ってから10年近く経つんですが、今でも家にいるときはずっと2人で喋ってますね。
子どもも本当に大好きで、常にあれしてあげたい、これしてあげたいって考えていて……それは習い事とかじゃなくて、どこかへ遊びにいくとか、バーベキューとかキャンプに行くとか、そういうことですね。
――結婚前は、自分がそこまで「家族大好き」になるとは思っていなかったですか?
加藤 本当に、こんな風になるとは思ってなかったです。でも妻は冗談半分で、「やっぱり元ヤンチャ坊主だから、パパになるとね……」みたいなことを言ってますけど(笑)。うちの母親は、もう僕が結婚できるとは思っていなかったみたいで、「あんたなんか、もらってくれる人絶対いないわ」ってずっと言ってたんです。だけど、今はすごく心が充実していて。
夜とか、先に妻と子どもが寝ていて、後から自分も寝室に入るじゃないですか。そうしたときに、たまに思うんですよ。この一日一秒がもったいないというか……いつかはみんな死ぬし、妻と子どもと別れる日が来るんだろうな、と。ひどいときは、俺、それをイメージして泣いてますからね、ボロボロ。わぁ、これずっと続かないんだなぁって。子どもたちがいくつになるまで生きていられんのかなぁとか思いますね。
「もうセカセカはしないです」
――今しか味わえない家族の時間ってありますよね。
加藤 特に子どもが小さいときって、もうそこしかないんですよね。これこそ「あとでいいや」にできないことなので。中学生になったりしたら、もう絶対に相手にしてくれないでしょうし。
だから、もうセカセカはしないです。それこそ結婚を考えたときに、一回、ちょっとゆっくりしようかなと思って。でも、そうすると、周りからは「あれ?」とか「大丈夫?」とか言われるんですけど、いや、別に僕は心地よく生きているんだから、と……。そのあたりは追い追い、お話しすることになるのかなと思いますが。