言うまでもないが、「ポケットモンスター」シリーズは世界中で人気のゲームである。しかし、そんな大規模なゲーム作品でもとんでもない問題が起こってしまうケースもある。

 2021年11月19日に発売されたNintendo Switch向けゲーム『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』(以下、『ポケモンBDSP』と表記)は、バグ(不具合)が発生したことにより「怒涛の13日間」とでも呼ぶべきとんでもない事態が発生した。

2021年11月19日に発売された待望のリメイク作品『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド』『ポケットモンスター シャイニングパール』

 現在はアップデートによりこの問題はひとまず解決されているが、世界的なゲームだけあってその衝撃は大きかった。それこそ世界規模で『ポケモンBDSP』を体験するプレイヤーたちが驚き、嘆き、悲しみ、あるいは喜んだのである。

ADVERTISEMENT

売上は好調で『あつ森』級、しかし黒い雲が……

『ポケモンBDSP』は、2006年にニンテンドーDSで発売された『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』のリメイク作品。元の作品は全世界で1767万本も売れたうえ、15年ぶりの登場ということもあって、当時遊んだプレイヤーも大きな期待を寄せていた。

 ファミ通によると、『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』は発売3日間で139.6万本が売れたと報道されている(国内のみ、ダウンロード版を除く数値)。昨今はダウンロード版もかなり支持を得ていることや世界規模で期待されている作品であると考えると、実際の売上はかなりの数字になるだろう。

 なお、同じく世界的大ヒットとなった『あつまれ どうぶつの森』は、ファミ通調べによると発売3日間で188万本を記録している(同じく国内のみ、ダウンロード版を除く数値)。『ポケモンBDSP』はこれに次いでNintendo Switch向けソフトにおける初週販売本数の歴代第2位を記録している。

 このように滑り出しは順調だったのだが、問題は少なくなかった。『ポケモンBDSP』は元の作品を忠実にリメイクしており、それゆえにさまざまな問題が発生している。原作のドット絵をそのまま3Dグラフィックにしてしまったために違和感が大きくなっていたり、品質にムラがあるなども問題なのだが、一番騒がれていたのはやはりバグである。

 せめてバグがなければ、Amazonのユーザーレビューに「こんなのリメイクではない」だとか「15年越しの思い出がめちゃくちゃにされました」なんて厳しい言葉が寄せられることはなかっただろう。いったいポケモン最新作に何が起こったのか?