ある程度のバグは仕方ないものの…
筆者が気になるのは、ユーザーの感情をあまりうまくコントロールできていない部分だ。バグの発覚からアップデートまでアナウンスがないのは特に問題といえる。増殖バグに関しては情報を伏せたほうがいいのはわかるが、進行不能バグはすぐ注意喚起したほうがよいのは間違いない。
また、昨今のポケモンにはセーブデータを復旧できるバックアップデータも用意されている(単なるユーザーでも特定操作で利用可能)。もし詰み状態になってもこれを利用すれば解決しうるわけで、この情報を公表してもよかったのではないか。
ゲームにバグはつきもので、どんな大規模タイトルでも問題は起こりうる。そして、アップデートを繰り返すことでそれを乗り越えることもできる。『ポケモンBDSP』も今後の動向によって「怒涛の13日間」のことが懐かしい思い出に変わる可能性もあるわけだ。
しかし、いまのところバグに関する詳しい情報は伏せられたまま。世界的なコンテンツだけに動きが遅くなったり、情報を公表できない理由もあるのかもしれないが、初期対応がうまくいけばいまほど問題視されなかっただろう。
「ポケットモンスター」シリーズは言わずもがな日本のゲーム文化を代表する作品だ。当然、世界的にも人気のタイトルで、近年は安定しているうえに新たな挑戦にも取り組む意欲的なタイトルであった。はたして『ポケモンBDSP』は愛されるゲームに進化できるだろうか。この13日間が終わったあとこそ、本当の勝負である。