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バグが多発…あらゆるポケモンが増殖し…
発売当初、『ポケモンBDSP』で報告されたバグは「変なところでメニュー画面が開ける」だとか「おかしなテキストが表示される」くらいのものであった。動作があやしいところはちらほらあるものの、軽微な問題といえる。
しかし、そのうち特定状況でゲームが進行不能に陥るケースが見つかるようになる。進行不能に陥ったあとセーブするといわゆる“詰み”状態になってしまうため、大きな問題だ。この状況が知れ渡っても公式からの詳細なアナウンスは特になく、不穏な空気が流れはじめる。
そして、あるプレイヤーが伝説のポケモンの増殖バグを発見する。本作では象徴的存在となる、時間を操るポケモン「ディアルガ」、空間を操るポケモン「パルキア」という伝説の存在がおり、本来であれば1回のプレイで1匹だけ仲間にできるようになっているのだ。しかし、簡単な方法で再現できるバグを利用すれば何匹も仲間にできてしまう。
さらに、「なみのり」(水の上を移動する技)を陸上で行えてしまうバグも見つかる。これ自体は単純に変な現象なのだが、悪用してしまえばこの段階では未解禁のポケモンがいる場所に行けてしまうのであった。つまり、不具合のせいで特別なコンテンツに先行アクセスできてしまうのだ。
ここから本作は悪い意味で盛り上がりはじめた。明らかに『ポケモンBDSP』には問題があり、それを研究すればより大きな何かが発生しうる──。その雰囲気が伝わると、世界を壊さんとばかりにバグの掘り下げが進むのである。