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極小サイズの魚を使った泳がせ釣り
大物を釣る手段として、生きたままの魚を餌にする「泳がせ釣り」が適しているのは周知のとおりだが、実際にイワシやアジなどの確保に苦戦したことはないだろうか。私も現地餌を頼りに向かうと、そんなときに限ってサビキで何も釣れなかった経験がある。そうなると泳がせ釣りも終了のお知らせである。
どうにか泳がせ釣りができないものかと漁港を散策していると、数cmの小魚が集団で回遊していることに気が付いた。小魚は夜になるとフィッシュイーターから身を守るため、漁港のスロープなどの浅瀬で集団行動をとっている。
網でひとすくいしたところ、トウゴロウイワシの稚魚が捕れた。
5cmにも満たない小魚であったが、泳がせたら何か釣れないか? 早速漁港で釣りを行った。餌が小さいので体力の消費を考慮して、針は小さめのグレ針の4号、ハリスは1号を選択。夜の電気ウキ仕掛けを投入した。
すぐさまウキが沈んだので上げてみると……アジが釣れた。
アジも立派なフィッシュイーターだと実感した。
さらにはカマスも釣れた。
その後もアタリは止まらず、結果は信じられないほどの爆釣であった。
餌が小さいので普段の泳がせ釣りより一つ下層の食物連鎖が起きたのであろうと思っていたが、釣れる魚は小型の回遊魚だけではなかった。