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グレーゾーン?ギフテッド?「不登校」が頭によぎったら知っておきたい“選択肢”と伝えたい“大切な言葉”

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「フリースクール」とは?

「フリースクール」とは、学校教育法で認められた正式な学校ではない学校の総称。法的な規制を受けていないという意味での「フリー」です。

 2017年に施行された通称「教育機会確保法」では、正規の学校以外の学びもその子の発達や特性に応じた教育として認められるようになりました。フリースクールでの学習も、公的に在籍する正規の学校の学校長の判断によって、「出席扱い」として認められます。

 フリースクールのほとんどは民間による運営で、義務教育段階なのに費用がかかるのが最大のネックですが、大阪府池田市では、公設民営のフリースクール「スマイルファクトリー」が運営されています。市民であれば無料で利用できます。

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 また、広島県の教育委員会は、県下の約30の学校に「スペシャルサポートルーム」を設置しています。空き教室を改装して、学校内にフリースクールを設けてしまうのです。こちらももちろん無料です。

 また、全国にはすでに20以上の「不登校特例校」ができています。学校教育法で定められた正式な学校でありながら、不登校経験者などに配慮して、学習指導要領の弾力的運用を特別に許されている学校です。いわば、正式な学校をフリースクールに近づける動きです。

 いわゆる「フツーの学校」で不登校になった経験がある子どもたちでも、一般的な「学校」の常識をちょっと脇に置いて、ささやかな配慮をともなう環境設定をしてもらえれば、「フツーに学校」に通えるようになるのです。

 公立の不登校特例校も私立の不登校特例校もあります。最近では夜間中学を不登校特例校に指定して、現役の中学生を受け入れる動きも始まりました。今後はさまざまな形式の不登校特例校がますます増えるでしょう。

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