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 今回の滝沢さんとKing & Princeの騒動では、ジャニーズファンの女性だけでなく、男性も大きく反応しているのが印象的でした。

「キンプリの分裂って、SMAPの解散が想起されて辛くなります。ジャニーズはあの失態をまた繰り返してしまうのだろうかと憤りを感じたりもします。キンプリはキラキラ感、粒揃いのルックス、バラエティ適性などトップクラスだったのでもったいない気がします。今の環境をどうにかしないと取り返しがつかないことになるのでは」(Dさん・50代)

 Dさんは私の知人で、ジャニーズのファンというわけではありません。そんな彼が数年ぶりに連絡をくれたのが、上記のメッセージでした。ファンではない人の心さえ揺さぶるほどに、今回の騒動は不穏な空気を発しているのです。「人が大切にされる場所ではない」というイメージは大きなダメージになると思うのですが……。

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2019年8月11日、羽田空港の駐車場で挨拶を交わす髙橋海人(21・左)、神宮寺勇太(22) ©文藝春秋

 他グループのファンもKing & Princeの分裂を悲しんでいるのは同じです。

「なにわ男子のファンで、先日はデビュー1周年を迎えて嬉しく思いました。なにわ男子はすごくがんばって、実力で輝いて今の地位まで来たと思っていますが、滝沢さんのことやキンプリのことがあってから“ジュリーさんに贔屓されてるんじゃ?”と色眼鏡で見られて頭にきます。別のグループのファンが悲しそうにしているとお祝い事があってもモロ手を挙げて喜びづらいですし、それもストレスですね」(Eさん・20代)

 なにわ男子や、先日全世界デビューを飾ったTravis Japanのファンの方からも、「せっかくのお祝いごとが今回の件で曇ってしまったように感じる」というお話を伺いました。“ファミリー内”に悲しい思いをする人がいたら、満額で喜ぶことは憚られるものです。

2019年6月14日、「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)収録後、レッスン場で車から降りる岸優太(24) ©文藝春秋

「社長さんはファンの前に出て、顔を見せてほしい」

 長年のファンの中には、ジャニーズ事務所の体質の変化を指摘する人もいました。

「昔はコンサート会場や劇場に行くとロビーにジャニーさんがいたり、千穐楽公演後の“お見送り”(出演者が観客を送り出してくれる)に事務所スタッフの女性が出てきてお話してくれていたものです。そういう機会に事務所の人のぬくもりみたいなものを感じることができました。KinKi Kidsや三宅健さんは今もテレビでジャニーさんのエピソードを話しますが、彼らより下のタレントは、あまり事務所の人の話をするイメージがありません。彼らの周りにどんな人がいて、どんな振る舞いをしているのかよくわからないのがモヤモヤしますね。社長さんはもっとファンの前に出て、言うべきことがあるなら言ってほしい。“顔”を見せてほしいと思います」(Fさん・60代)