1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。
昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を公開する(初出:2021年12月16日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。
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父のトーマス・マークル氏宛ての手紙を不当に掲載されたとして、メーガン妃が大衆紙『メール・オン・サンデー』の発行元・ANLを訴えていた裁判で、メーガン妃が勝訴した。今年2月、高裁はメーガン妃の訴えを認める判決を下し、ANLは不服申し立てをしていたが、控訴院は12月2日、訴えを却下したのだ。
「彼女はヘンリー王子と結婚直後の18年8月、メディアで自分について語る父を批判する手紙を書いた。さらに友人にも父を非難させたため、腹を立てた父は手紙を『メール・オン・サンデー』に提供。同紙が手紙の約半分を19年2月に掲載したところ、メーガン妃は、プライバシーの侵害で提訴した」(英紙記者)
判決を受けてメーガン妃は「正しいことのために、立ち向かうのを恐れていた人すべてにとっての勝利だ」との声明を出したが、実はこの結果は意外であった。
というのも、ANLが提出した証人陳述で、「手紙は私信である」というメーガン妃の主張が覆されていたため。陳述をしたのが、夫妻の報道官を務めていたジェイソン・ナーフ氏だ。
「手紙の内容はメーガン妃がナーフ氏の助言を受けながら考案したこと、文中で父に『ダディ』と呼び掛けているのは、手紙が公になった際に印象が良くなることを意図した防御策だったことを語っている」(同前)
極めつけは、裁判所に“謝罪”をしたこと。