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「岸田首相は決断できないんじゃなく『本気じゃない』」「『財源がない』は思い込み」泉房穂明石市長が喝破する“異次元に子供に冷たいニッポン”の病

「岸田首相は決断できないんじゃなく『本気じゃない』」「『財源がない』は思い込み」泉房穂明石市長が喝破する“異次元に子供に冷たいニッポン”の病

泉房穂明石市長インタビュー#1

genre : ライフ, 社会, 政治

 岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」を最重要項目として掲げたことで関心が高まっている子育て世代への支援。東京都の小池百合子都知事や、大阪府の吉村洋文知事らが次々と独自の支援策を表明する中で、12年前から明石市長としていち早くこの問題に取り組んできた泉房穂市長の発言に、注目が集まっている。

 泉市長といえば4年前、雑居ビルの立ち退きを巡って「火つけて捕まってこい」と発言したことが問題視され、一度は市長を辞任。その後、再出馬して三選を果たしたものの2022年に自身に対する問責決議案を巡って「選挙落としたる」と発言。謝罪し、任期の切れる今期限りで政界を引退することを表明したばかりでもある。

 しかしそんな泉市長に対する、明石市民の信頼は厚く、「辞めないで」という声があがっているのも事実――。「暴言市長」は一体どんな人物なのか。

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「こうやって取材して、話を聞いて貰えるのがうれしいねん」

 よく通る大きな声と、満面の笑みで取材場所に現れた泉市長。差し出された名刺には「明石市長 泉房穂」の文字と点字が印刷されていた。

泉市長が差しだした名刺。右の名刺は四つ折りになっており、明石市の“セールスポイント”が紹介されている

「なんでも聞いてください。口は悪いけど、そこは堪忍な」

 そう前置きすると、2時間半ノンストップで話し続けた泉市長。“変わり者市長”が「ひとりも取り残さない政治」を目指すきっかけとなったある出来事とは。

(全2回のうちの1回)

◆◆◆

国は子ども予算をいち早く倍増すべき

――岸田文雄首相が子ども・子育て政策を最重要課題と位置づけ、「異次元の少子化対策」を掲げたことが話題になっています。泉市長はTwitterでいち早くこれに反応していましたね。

 私からしたら、これまでの日本は「異次元に子どもに冷たい国」なんだから、まずは普通の少子化対策をしましょうと。少子化対策や子育て支援策の必要性については、20年以上も前から言われ続けているのに、いまだに日本は諸外国に比べて国が子育てに支出する額が約半分と少なすぎる。「検討」ばかりしていないで、子ども予算を早急に倍増すべきというのが私の考えです。

 

夜間授乳担当し、子育ての大変さを実感

――1月27日の参院本会議で岸田首相が産休育休中の「学び直し」支援を発表したことに、国民から批判が相次ぎました。

 いかに総理や官邸が出産育児に関係のない人生を歩んできたかがわかります。私は自分の子どもが乳児だった頃、妻に替わって夜間授乳を担当する日を作っていましたが、たった週に1、2日でもしんどかった。でもあの日々があるから子育ての大変さがわかるわけですから、妻に感謝しなあきませんね。

 学び直しというのなら、まずは総理が子育て支援の本質を学び直すべきやと思います。

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