沖 人はいたずらをするのが好き。それは、その人と関わるのが好きってことだと思うんです。いたずらするのは褒めるのと同じで、相手のことが好きだから。そんな感じで リアルに出かけて、人と関わってっていう。
――カードがほしくなりますね。周辺スポットにも行くべきだなぁ。
沖 「桃太郎電鉄」の面白さってなんだろう、と考えると、やっぱり同時に遊ぶ人同士の関わり合いだと。正月に集まって親戚とやったり、きょうだいとやったり。学生時代は友達同士でやりました。そういうゲームだったなと自分自身も思うんです。日常の中でそういう楽しさを感じてほしい。
もうちょっと言いますと、コロナ禍で家にこもって1人っきりみたいな状態が続きました。職場に出ても仲間が少ない。だからこそ、人と人が関わるっていう楽しさを感じてほしいなっていう思いも「ちょこっとだけ」込めました(笑)。
通勤はつらいけど、「まるで桃鉄」でルーレットを回せる
――そういうことを会議で真面目に検討していたわけですね。鉄道会社の人たちが(笑)。
沖 もうSNSで誰かがネタバレしてますけど、佐久間駅だと援助金が390%になるんですよ。佐久間といえば、「桃太郎電鉄」のディレクターで有名ですよね。それで、390は、「3=さ」「9=く」「0=まる=ま」なんです。
こういう数字遊びもいろいろ考えていて、たとえば、「まるで桃鉄」終了時の資産ランキングの特定順位の形が当選する「飛び賞」ですね。N700Sにちなんだ700位賞などを用意しています。幅広い順位に設定するつもりですので、たとえ上位入賞できなくても、なにか貰えるチャンスはあります。
――なんだか、鉄道会社と言うより、ゲームメーカーにインタビューしているような気分になってきました(笑)。本当にゲームアプリをひとつ作ったって感じですね。これ、3月末で終りですけれど、1回で終らせるのはもったいないです。
沖 そう言ってもらえると嬉しいです。協業相手のコナミさんのご都合や、今回の反響を踏まえてですかね。
宮澤 列車に乗った先に楽しみがある。通勤はつらいけどルーレットを回せる。
沖 私どもは、まずはお客様に喜んでいただく。これが基本です。そのうえで地域のみなさまや、今回の場合だと、コナミさん、賞品にさせていただいたサントリーさんなど、関係者がウィンウィンの関係で取り組める、そして、弊社エリアで皆さんに明るく楽しく過ごしていただけるような企画立案を意識しています。それが鉄道会社の営業としてできることだと思います。
――今回楽しんだ人は、またやりたいって思うでしょう。周辺スポットの候補もたくさんあったそうですし、せめて年2回、できれば春夏秋冬でいかがでしょうか。次のキャンペーンを楽しみにしております。
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