いかにオリジナルの要素を演出するか
――マップを見て、「あっ『桃太郎電鉄』だ!」と思うんです。じつはゲームの仕組みは違うんですよね。「桃太郎電鉄」はサイコロを振る。出た目の数だけ進んで、着いた駅で物件を買って資産を増やす。「まるで桃鉄」はサイコロがなくて、自分でチェックイン対象駅に行って、ルーレットを回して資産を増やす。書いてみるとぜんぜん違うけれど、遊んでみれば確かに「まるで桃鉄」。
宮澤 「資産を稼いで一番の社長を目ざす」という大きなコンセプトは「桃太郎電鉄」と同じです。
――いちばん大切なところがブレないから「まるで桃鉄」なんですね。
宮澤 物件を買う代わりに、駅周辺スポットを設定して、そこでもルーレットを回せるようにしました。電車を降りることで、資産をもっと増やせるという仕組みです。駅周辺スポットには、弊社のイベント「さわやかウォーキング」などでお世話になっている施設、その他のキャンペーンで紹介している施設、地域で有名なお店などを選びました。選定には、鉄道事業の部署や地元の観光協会などに協力していただきました。
沖 「桃太郎電鉄」の物件もご当地ネタがあって、地理の学習という面もあります。地域の良さを知っていただきたいといいますか、この企画でも地域のお役に立ちたい。それが私たちの部署「地域創生グループ」のミッションでもあるんです。リアルな移動を楽しんでいただきつつ、駅を出て街歩きをしてほしいな、という思いもこめて。
――駅周辺スポットは一覧を表示できますね。名所や寺社がおおいかなーと思ったら「下呂のチャップリン」って、何ですかこれ(笑)、行ってみたくなりますね。謎を解きたくて。
沖 弊社としても、ゲームとコラボして、どんなことになるかを探る意味合いもありますし、地域のみなさまの盛り上げに使っていきたいという思いがあるんです。