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#13 女子医大OG教授の“決死の訴え”を鼻で笑った経営陣 (2023/02/01配信)

 “現状が続けば、女子医大が消滅してもおかしくない”として、混乱する母校に危機感を抱いた有志40人が、「女子医大を復活させるOGの会」を結成。岩本理事長の解任を求めて活動を始めた。

 これに対して、岩本理事長らは「OGの会」メンバー2人から名誉教授の称号を剥奪したうえ、1月18日に女子医大内で緊急集会を開き「OGの会」に賛同しないように呼びかけた。

「女子医大を復活させるOGの会」のTwitterアカウント

 この集会で、麻酔科の長坂安子教授が、今年度から導入された各診療科の定員制に触れ、「麻酔科は44名分のポジションが、定員制で6名分になった。患者の命を失わないように、医師の数が必要」と、経営陣に定員制の見直しを切々と訴えた。しかし、参加した一人は「長坂教授の大切な指摘を、経営陣は嘲るように鼻で笑った」と証言している。

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#14 《ICU死亡事故》インフォームドコンセントを実施せずに医療ミス (2023/02/22配信)

 女子医大のICU(集中治療室)で、60代男性が医療ミスにより死亡した事故について、担当医が、必要なインフォームドコンセントがないままリスクのある処置を実施したことが判明した。

「何度もやっている処置なので問題なくできるだろうと考え、勢いでやってしまった」と、事故調査委員会に対して担当医は説明したという。

 さらに、死亡した男性の家族から「病理解剖して下さい」と言われながら実施せず、Aiと呼ばれる死亡時画像診断のみだったことも分かった。このようなケースは、Aiだけでは、死因が十分に解明できない可能性が高い。

#15 “診療報酬の不正請求”疑惑が発覚 (2023/03/10配信)

 厚労省の関東信越厚生局が、1月30日に女子医大病院に立ち入り調査を行い、ICU(集中治療室)について「医師の勤務記録に不備がある」と指摘していたことが、関係者への取材で判明した。

岩本絹子理事長に送付された個別指導の通知

 このICUでは、医療ミスで患者が死亡する事故が起きているが、関東信越厚生局の調査で“ICUの管理日誌に、医師が何時から勤務しているかの記載が抜けている”など、ズサンな管理体制が明らかになったという。

 24時間体制で医師が勤務していなかったのであれば、悪質な診療報酬の不正請求として認定される可能性が高い。

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