新函館北斗駅~大沼公園駅間に「ニヤマ高原スキー場」があります。新函館北斗駅のとなり、仁山駅の駅前です。温泉宿泊施設もあります。公式サイトには「空港から近い」「函館駅からJRで約30分」と書いてあります。なぜここに「新函館北斗駅」が出てこないのでしょうか。
夏季もスキーリフトを稼働すれば「きじひき高原」にアクセスが可能
――新函館北斗駅は北斗市にあって、「ニヤマ高原スキー場」は七飯町、だからかも。
吉川 「ニヤマ高原スキー場」に隣接して「きじひき高原」というレジャースポットがあります。展望台、キャンプ場、見晴公園があります。「ニヤマ高原スキー場」と「きじひき高原」は隣の場所なのに連携していません。なぜ連携してないかというと、「ニヤマ高原スキー場」は七飯町、「きじひき高原」は北斗市なんです。函館市、北斗市、七飯町が連携すれば、新函館北斗駅周辺エリアは観光地として魅力をアップできると思います。それは北海道新幹線と並行在来線の収益向上につながります。
――函館と言えば函館山からの夜景が有名です。「きじひき高原」からは、反対側からの「裏夜景」を楽しめそうです。
吉川 ニヤマ高原スキー場の旧第三リフトの終点から、きじひき高原パノラマ展望台までは数十メートルほどです。夏季もスキーリフトを稼働すれば「きじひき高原」にアクセスできます。近くには野外ステージを持ったキャンプ場もあり広い土地ですから、たとえばGLAYさんを呼んで音楽フェスを開催するというアイデアはいかがでしょうか。
地元では鉄道を有効利用しようという積極的な考えがない
――ニヤマ高原スキー場は、夏季に稼働していないならもったいないですね。私は長野県の菅平高原スキー場で、夏にパラグライダーを体験しました。確かにふたつ合わせると観光リゾート地として魅力的です。大泉市長は函館市役所の観光部長も経験されたそうですから、観光面でも2市1町の協力関係を築いてほしいですね。そうなると、新函館北斗駅は道南観光の拠点として重要です。北海道新幹線の函館駅乗り入れが実現すると便利ですけど、新函館北斗駅の空洞化が心配でした。
吉川 地元では鉄道を有効利用しようという積極的な考えがないことも、今まで函館駅乗り入れなどの議論が低調だったことを物語っているのでしょうね。
◆ ◆ ◆
大泉市長は4月27日の記者会見で、「6月の政策予算に調査費を盛り込みたいというイメージを持っています」と語った。吉川氏の見積で工期は4~5年。2030年の新幹線札幌延伸、並行在来線化と同時に乗り入れるなら、2025年までに着工する必要がある。本件は今年度中に大きく動きがあると思われる。今後も注目していきたい。