「新聞輪転機メーカー『東京機械製作所』が21年、中国系投資企業『アジア開発キャピタル』に買収を仕掛けられた際、IRジャパンは東京機械の防衛アドバイザーになりました。ところがアジア開発に買収を仕掛けるよう裏で提案していたのが、栗尾だったのです。要は、喧嘩を仕掛けて用心棒役を買って出たようなもの。利益相反の“マッチポンプ”でした」(同前)
これに激怒したのが、東京機械の大株主、読売新聞の山口寿一社長だ。
「山口氏は今年5月1日、一連の問題を報じたダイヤモンド・オンラインに長文の論文を寄稿。『違法な手法による乗っ取りをそそのかしたのですから、栗尾氏の行為は相当悪質』と強い筆致で非難しました」(同前)
株を売るよう勧めた「知人2人」との関係は…
危ない橋を渡っていた栗尾。随分羽振りの良い生活を送ってきたという。
「役員報酬は数千万円だったと見られますが、昨年までは六本木の超高級タワマンを自宅としていました。夜の銀座でも湯水のようにカネを使っていた。IRジャパンが公表した調査報告書でも、『役職員の中では最も接待交際費が高額』ながら『使途について十分管理されていなかった』などと指摘されています。愛嬌があって座持ちも良いので、ホステスからは人気だったようです」(同前)
実は今回、株を売るよう勧めた「知人2人」も、
「1人は銀座のホステスです。もう1人は関西の一般女性で、いずれも愛人関係にあったと見られている。彼女たちにインサイダー情報を伝え、便宜を図った形です」(捜査関係者)
栗尾は調べに対し、容疑を大筋認めているという。