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ジャニーズ事務所を評価するようなコメントを繰り返した

 5月28日(日)朝、日本テレビの情報報道番組「シューイチ」でレギュラー出演者のジャニーズ事務所所属の中丸雄一さん(KAT-TUN)が“性加害”問題に初めて言及し、事務所が発表した「3つの対応策」についてもコメントした。この問題をめぐって所属タレントがテレビ番組で持論を語るのは、東山紀之さんに次いで2度目にあたるため注目された。

 結論から言うと、中丸さんのコメントは「心から反省する」という姿勢を見せた東山さんとは対照的だった。事務所の対応を「妥当だ」として肯定的に評価したのに加え、「(ジャニーズ事務所も)社会貢献など良い面がある」と存在意義を強調した。番組全体としても性加害の重大さをあまり強調せず、司会の中山秀征キャスターと呼吸を合わせるようにジャニーズ事務所を評価するようなコメントを繰り返した。

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 少し長くなるが、今後のジャニーズ事務所報道の流れを左右するやりとりなので、引用しながら検証していきたい。

(日本テレビ「シューイチ」5月28日より)

「ジュリー藤島社長が文書で発表したQ&Aでもありましたけど…」

(中丸雄一さん)
「僕、(事務所に)入ったのは1998年なんですけども、体感としては先代(=ジャニー喜多川氏)が亡くなる1年前くらいですかね。今から5年前くらいから急速に社内の体制を整えるといいますか、そういう動きはあったかなと。まさにジュリー藤島社長が文書で発表したQ&Aでもありましたけど、当時は気づかなかったのかもしれないけども、今思えば、前はよくなかった、というようなことがあると思うんですけど。そういうのがきっかけなのかもしれない。

 

 ひとつ具体的にあげるとするなら、何年か前に芸能界で薬物とかそういったニュースが多かった時期がある。たとえばあの時期でも(ジャニーズ事務所は)かなり早く、薬物チェック、検査をしたりとかしていた。今でもたまに受けるんですが、そういうのを設置したりとか動きはありましたね。(今回は対応策が)その3つ設置されましたけど。

 

 1個目の心のケアの点ですかね、今回、この問題はけっこう争点が増えている気がする。ただ、第一に絶対に言えることは、被害を受けている方。これを第一に考えるべきなのは間違いない(後略)」

 

(中山秀征キャスター)
「こういった動きは実はジャニーさんが生きている時と、今でも動きが変わってきていたということでしょうか?」

 

(中丸さん)
「企業として見ると、僕が入った頃は先代のジャニーさんとメリーさんという存在が両輪で動いていた。その方が企業として考えると、物事を思い描いていたとおりにかたちにするのにはスピードが出るし、いいことがあるけれども、悪い面、その方向性を間違えてしまえばすぐに失敗してしまうということがあると思います。

 

 そういう体制でしたが、さっきの話に、戻りますが、4年くらい前ですが、そういう決定権が分散されてきて、今の現在に合った、この会社の規模相応の中身にしていこうという動きがあるのは一タレントとしては感じています」

 

(中山キャスター)
「(ジャニーズ事務所の意思決定は)すべてがトップダウンではなくなってきていたということになるわけですね?」

 

(中丸さん)
「と思います」