そういうことも重なって、心身共に体調を崩して何度か休職することになりました。人が怒られているのを見ているだけで苦しくなってしまうんです。他の人よりも感受性が豊かなので、すぐ感情的になってしまうんですよね。人前でいきなり泣き始めたりすることもあって。
精神科医にはうつ状態と診断され、薬を服用していましたが、一向に改善することはなくて。復職することなく、そのまま転職しました。ただ転職先でも上手くいかず、再びコンディションが悪くなってしまい、休職することになります。
医師から「人格障害だ」と…
ーーその後も精神科へは通い続けていたのでしょうか。
吉沢 薬を飲んでも回復せず、投薬量が増加していました。休職した際の担当の産業医から「人格障害だ」と言われて。それをかかりつけ医に伝えると、その産業医が人格障害について著書を出版するほどの先生だったこともあって、「あの先生が言うなら」とそれになびくように意見が変わり、精神病院への入院も勧められました。
ただ、自分自身は納得ができず、外部の心理検査を受診して。当時は希死念慮などもあったので、そのことも指摘されたんですが、発達障害などは見られず、IQが高いことが判明しました。ただ、この時はギフテッドという概念にはたどり着かなかったので、自分の生きづらさの理由はわからずじまいでした。その後、また転職することになります。
人間関係の衝突で3度目の休職
ーー3社目への転職ですね。転職先ではいかがでしたか。
吉沢 データという客観的なものに自分を収めて行動すればそれを補うことができると考えて、人事データ分析の職務をすることになりました。ただ、そこでも大きな壁に当たってしまって。
“多様性を尊重する”、”公正である”という企業理念の会社だったので、ここでとにかく真っ直ぐに筋や道理を通そうと思っていたんですが、上司や同僚よりも物事を広く考え、数手先まで考えて仕事をしてしまい、無駄な仕事を省いたり、指摘しなくてもいい間違いを追及してしまって。その結果、軋轢が生じてしまいました。
他の同僚から、あなたが上司や同僚と衝突するのは迷惑だと言われることもありましたね。
ここでもまた、評価される部分はある一方で、人間関係で衝突することも多く、うまくいきませんでした。そして3度目の休職をすることになります。