〈あらすじ〉
2015年、パリ。ジャーナリストのアントワーヌ(ピエール・ドゥラドンシャン)は、ヘアメイクアーティストの妻エレーヌ(カメリア・ジョルダナ)と1歳半になる息子のメルヴィル(ゾーエ・イオリオ)と、3人で幸せに暮らしていた。
ところが、11月13日金曜日の夜、街でテロが発生し、巻き込まれたエレーヌは帰らぬ人に。アントワーヌは妻の命を奪ったテロリストに向けた手紙を書き、SNSに投稿。怒りや憎しみに屈さず、親子で「今まで通りの生活を続ける」という決意表明が、世界中の人々を驚かせ、共鳴を起こす。しかしそれは決して簡単なことではなかった。
〈解説〉
テロ発生から2週間の出来事を綴ったアントワーヌ・レリスの世界的ベストセラー小説を、『陽だまりハウスでマラソンを』のキリアン・リートホーフの脚本・監督で実写化。最愛の人を喪った主人公の葛藤と再生を描くヒューマン作品。102分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆憎しみの連鎖を断つということの困難さ。報復ではなく、おだやかな日常を取り戻すという勇気。明快な画面作りにも好感。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆無差別テロを糾弾してはいるが、想像力が一面的。つらさや悲しさを強調するたび、主人公が子供じみて見えるのは問題。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆伴侶を突然に奪われる怖さ、事件と向き合う心理、幼子の姿、全てが心に刺さる。憎しみを律する決意に凄みと癒しがある。
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森直人(映画評論家)
★★☆☆☆スローガンとしては素晴らしいが、映画の作りはあまりに平板。近い主題の秀作『アマンダと僕』の繊細さを想い出した。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆哀し過ぎて鬱屈とするがそこだけを観てはならないとふと気付かされる。ドラマツルギーで主題から逸脱する危険性も。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
ぼくは君たちを憎まないことにした(独・仏・ベルギー)
11月10日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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