ずぶ濡れで観たパフォーマンス
いざステージが始まると、4人はいまも変わらない、あの風紀委員を思わせるセーラー服に腕章という衣装で、リコーダーを吹きながら登場。ほとんど笑顔を見せないのでクールなのかと思いきや、ステージを駆けまわったりする激しいところもあり、アイドルの枠に収まらない何かを感じたのだった。
当日はあいにくの雨模様で、レインコートを用意して出かけたものの、土砂降りには何の役にも立たず、ずぶ濡れになりながらの観覧となった(そもそも梅雨時であった)。それでも4人の熱いパフォーマンスにすっかり魅せられ、終演後の物販では迷わず彼女たちのブースに赴く。そこで『毒花』のCDを買ってサインしてもらい、きょうのフェスはラジオで知ったと伝えると、たしかSUZUKAが「剛力さんの効果すごいねー」とほかのメンバーに言っていた記憶がある。
ちなみにメンバーの年齢は当時は非公表だったが、いま公表されている生年月日を見たら、筆者が初めてそのステージを見た時点では全員がまだ10代(MIZYUが18歳、あとのメンバーは15歳)だったと知り、改めて驚いた。若いことは若いのだろうとは思いつつ、あの落ち着いたボーカルからして20歳はすぎているはずと勝手に思い込んでいたのだが、見事にオトナブッていたわけである。
SYACHI FESでのパフォーマンスを見て、次はこれに出るはずと思ったのが、東京のお台場・青海エリアで毎夏開催される世界最大級のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL」(TIF)である。もっとも、新しい学校のリーダーズがTIFに初出演するのは、それから2年後の2019年だった。
筆者が犯した「失態」
このときのステージで4人は、まず「恋ゲバ」という曲を披露し、歌い終わると「休め」「気をつけ」と号令をかけ観客にあいさつ。このあといきなり寸劇が始まる。それは、メンバーの一人が好きな人に告白するので親友についてきてもらったところ、その親友に先に告白されてしまうという内容で、続く2曲目の「恋の遮断機」の前振りになっていた。このほか、SUZUKAがKANONの肩に乗ってリフトを決めたり、曲中のラップに「エンドレスな青春味わえる場所はどこ? ここ! TOKYO IDOL FESTIVAL!」とアドリブを入れたりと、しばらく見ないうちにそのパフォーマンスにはますます磨きがかかっていた。
……と、ここまで長々と彼女たちの過去のステージについて書いてきたのは、“俺が見つけた”自慢をしたいからではない。むしろ逆で、自分の不明をざんげしたいからである。