日常的に運転しているわけではないけれど、週末や連休などにはハンドルを握るサンデードライバー。そんな皆さんは、普段は存在すら意識することはないのにたまの運転の時だけ耳にする地名に遭遇し、「いったいここってどこなんだろう」と頭をよぎったりしているのではないかと思う。

 まあ、高速道路で通り過ぎるだけだから、ここがどこでどんなところなのかはあまり問題でもない。だから、「まあいっか」で終わるお話である。でも、せっかくのゴールデンウィークなので、そんな町のひとつに行ってみようと思う。訪れたのは、高速道路を運転するときだけ耳にする地名の代表格のひとつ、綾瀬である。

 

綾瀬といってもあの「綾瀬」ではない

 東名高速道路を駆けていると、「綾瀬バス停」なる場所を通り過ぎる。最近ではそうでもなくなったようだが、渋滞の名所として有名。「綾瀬バス停付近で20km」などという不穏な渋滞情報を聞いたことがある人も多いのではなかろうか。なので、多くのドライバーにとっては忌々しいばかりの綾瀬バス停なのかもしれない。でも、問題はそもそも綾瀬ってどこなのか、である。

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綾瀬ときくと地下鉄千代田線・JR常磐線の綾瀬駅の方を想像してしまう人も。今回は神奈川県の「綾瀬市」が目的地

 こんな話を編集氏としていたら、「綾瀬ってもう行ってますよね」と言われた。え?そうだっけ?と思ったら、どうやら地下鉄千代田線・JR常磐線の綾瀬駅と勘違いしていたようだ。言われてみれば、東京で日常生活を送るなかでは、地下鉄の終着駅でもある綾瀬駅のほうが圧倒的に耳にする機会が多い。

 が、もちろん綾瀬駅と綾瀬バス停はまったく違う場所だ。綾瀬駅があるのは東京の東、東京都足立区。いっぽう、綾瀬バス停は神奈川県の中央部、神奈川県綾瀬市にある。東京の東の端と神奈川県の真ん中だから、ふたつの綾瀬は東京都心を間に挟んでまったくかけ離れた場所にある。

 紛らわしいといえば紛らわしいが、どちらの町も訪れる用事がある人がたくさんいるような町でもない。だから、勘違いしたままでも日常生活に支障はない。

 ただ、そうなるとますます綾瀬バス停のある綾瀬という町が気になってくるではないか。いったい、どんな町なのだろうか。そもそも、綾瀬市の玄関口は東名高速道路の綾瀬バス停以外では、どの駅なのか。