文春オンライン

瀬戸内の“ナゾの人口5人の島”「小佐木島」には何がある?〈新幹線駅から約30分、船は1日3~4本…〉

中国地方“海の見える町”#2

2024/06/24
note

“海の向こう”との関係で浮かび上がる「瀬戸内の島」

©鼠入昌史

 小佐木島の波止場に立って、海を見る。向こう側には小佐木島の数倍はある佐木島が浮かぶ。小佐木島の子どもたちは、船で佐木島の小学校に通っていたという。そして、中学・高校と進学すると本土の学校へ。毎日船で通うのが大変だとなれば、少しずつ島から去ってしまい、住民が減っていった。

 観光客が大挙してやってくるような島ではない。何があるのか、と問われれば、何もない。でも、そこに価値がある。こうした島が紡いできた歴史と文化を守り、つないでゆく。すぐに結果は出なくても、地道な一歩を刻んでいくことが大切なのだろう。少なくとも、小佐木島にはそれだけの魅力がある。遠く、都会に暮らす人たちが「瀬戸内の島」と言われてイメージするままの小さな島である。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

瀬戸内の“ナゾの人口5人の島”「小佐木島」には何がある?〈新幹線駅から約30分、船は1日3~4本…〉

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー