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集魚灯が点き、雰囲気は一変…!

 日没が過ぎ、船内の集魚灯が点くと、それまでとはまるで雰囲気が変わる。

ライトオン!

 海上にぽつんと明かりが灯るため、周囲に小魚も集まり、白イカ回遊の期待が高まる。すると早速、「白イカが釣り上げられた」と船長のアナウンスが流れる。釣人たちの表情が引き締まる……。

どうやら回遊が始まったらしく隣でも釣れ始める。竿先のアタリに集中する

 船長の教え通りに誘いを入れると、竿先が「ズシッ」と重くなる。巻き上げる。スッテとは明らかに違う重量感。時折ズン、ズンと抵抗するような生命感が伝わる。ついにイカがスッテを抱いたのだ。離されないようにゆっくり巻き上げると、細長く透き通ったイカの姿が現れた。

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これが日本海の名物、白イカことケンサキイカ

 淡く紫がかった体色から時に透明へと、まるで液晶ディスプレイのように滑らかに変化していく様子が美しい。状態によって赤とも白ともとれる色調の変化こそ、ケンサキイカの地方名の由来ではないだろうか。釣った後は足元に用意された流水バケツで泳がせておき、時合を逃さないよう、すぐさま次の一投を投じる。

 今度は竿先が跳ね上がるような、力が抜けるアタリがでる。水深30m先から伝わるイカのアタリは小さくても微妙な違いがあるため、集中して楽しむことができる。

釣り味としては大きい方がよく引く

 2匹目はやや胴長が短い個体だったが、小さいほど身に甘味があって極上らしい。危ない、大きいイカばかりを求めるところだった。

 ある程度釣れたところで中サイズの白イカを沖漬けのタレに漬け込む。生きたイカを使うことでタレが全身に染みわたり格別な味わいになるそうだ。

4匹漬け込んだ

 初めての白イカ釣りであったが、スッテの色を変えたり、誘いに変化をつけたりしながら、船長のアドバイスのおかげで25杯も釣ることができた。当初の目的の一つ「冷凍庫にイカがある生活」が達成できる釣果だ。

スルメイカも釣れた

 また、日光丸では、船長が全てのイカの墨袋を抜いてくれるサービスまである。なんとも至れり尽くせりだ。