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帰港してすぐに活け造りにとりかかる
車にはすでに調理器具を準備していたので、船からイカを輸送して迅速に捌いていく。胴体と足を切断してしまうとすぐに絶命するので、少しでも生きた状態をキープするため軟骨部分を残して胴体を切り離す。
胴体の皮を剥くと、見たことのないほど透き通った身が現れる。アニサキス対策で全体に切り込みを入れたのち、細切りにする。最後に切り離した部位に重ねると、白イカの活け造りが完成!
圧倒的な鮮度のお造り。これぞ釣り人の特権。3切れほど一気にいただく。
何という美味さ……。
新鮮なイカでしか味わえないコリっとした噛み応えを残しつつ、硬すぎないイカらしい柔らかさをもった身質が絶妙である。そして醤油の塩味が抜けると、溢れるような甘味が口に広がる。白イカの最大の美味さはこの圧倒的な甘さではないだろうか。
残りの2匹も生きているうちに捌いてあっという間に完食してしまった。人生初の船のイカ釣りは大成功に終わったといえるだろう。
帰宅した後も楽しみは続く……
沖漬けにした白イカはアニサキスが寄生している可能性があるため、帰宅後すぐ48時間冷凍しておいた。解凍後に輪切りにしていただく。刺身で食べた食味とは違い、食感はねっとりしており、タレが染みてまろやかな味わいになっている。
まだ我が家の冷凍庫には20杯の白イカが残っている。イカ富豪となった私はしばらくの間、日本海の余韻に浸りながら、イカをアテに晩酌を楽しむのだ。
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