第71回カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルム・ドールを受賞した是枝裕和監督の『万引き家族』。公式上映に参加した出演者の安藤サクラは、念願だったカンヌの地で、晴れがましい笑顔を見せた。
「自分の父(奥田瑛二)をはじめ、映画を作る者にとって、一番の憧れの場所がカンヌだと聞きます。母(安藤和津)も“家族の誰かにカンヌに連れていってもらうのが夢”と言っていたので、今回それが叶えられて嬉しいです」
初となる是枝作品のオファーを受けたときは、「えー!?」と声に出して驚いたとか。
「意外でした。でも、是枝組にはカメラマンの山崎裕さんや、俳優の井浦新さんなど、心から尊敬している大先輩方がいるので、私もそのチームに憧れていました。それから、オファーを受けたときにいただいたプロットに書かれた日付が私の結婚記念日で、娘を演じた(佐々木)みゆと私の実娘の誕生日が同じだったことに、ご縁も感じました。こじつけだとしても、そういうことを大切にしています」
都会の隙間にある古い一軒家に、万引きをしながら暮らしている、ワケあり家族の1年間を追いかける本作で、彼女は母・信代を演じている。