「この子を連れて一緒に死んでしまったほうが良い」再手術後に母・佳寿美さんが絶望したワケ
――佳寿美さんが、事実を受け止められなかった?
佳寿美 手術後にりおなが一般病棟に移って、一緒に過ごせるようになってから、娘の体が本当の意味で麻痺している現実に直面して、愕然としました。
自分で立って歩くことはもちろん、座ることも寝返りを打つこともできない。我が子の体の一部が機能しなくなっていることに絶望したし、打ちのめされてしまって。
正直、「この子を連れて一緒に死んでしまったほうが良いんじゃないか」と思ったことすらありました。
――そこまでの絶望を感じながら、どのように前を向いていったのですか?
佳寿美 りおなが退院して、家族みんなで一緒に過ごせるようになったことが、気持ちを前向きにしてくれました。入院前とあまり変わらない生活を送れることがわかったのも良かったです。
足が不自由だから娘を抱っこして移動しないといけないんですけど、もともと体が小さくて抱っこが必要な子だったから、違和感なくできたというか。
夫も「抱っこでどこでも行けるじゃん」と明るく受け止めてくれて。祖父母も「前のりおなちゃんと変わってないじゃん」と言ってくれたので、気持ちが救われました。
――りおなちゃんは、昨年8月にも手術を受けたそうですね。
佳寿美 そうなんです。背骨に入れている金属の棒が折れてしまったので、それを入れ替えるための手術でした。
りおなはもともと気管が狭くて、術後に呼吸状態が悪くなりやすくて。それが心配だったんですけど、成長して気管が広がっていたから、すごく経過が良かったんです。回復も早かったので、手術してから2週間ほどで退院できました。
――リハビリも頑張っているんですよね。
佳寿美 週に1回、学校を休んで、香川や岡山までリハビリに行っています。大阪では月に1回、ハードなリハビリもしています。
――家族みんなで支えながらという感じですか。
佳寿美 そうですね。あとは、SNSのフォロワーの方々が温かく接してくれるので、そういうのにもすごく励まされています。
写真提供=「ちいりおちゃんねる」
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